サンドラの大冒険 ワルキューレとの出逢い


【出典】…ゲーム ナムコ サンドラの大冒険 ワルキューレとの出逢い(1992)
 
【説明】…『ワルキューレの冒険』で脇役だったサンドラを主人公としたアクションゲーム
時間軸はワルキューレの冒険より過去の物語となる。 サンドラが旅立ち、ワルキューレと出会うまでが描かれている。
絵本のような可愛いらしい絵柄とは裏腹に難易度は高い。
 
【独断】…犯人は「まつ」
小学4年生の頃、中島くんからこのソフトを借りてプレイしていた。メルヘンチックなキャラクター達と、小気味良いアクションに惚れて一気にハマったゲームである。
ちなみに中島くんは野球少年で、いつも丸坊主。頭の形が綺麗だったために「タマゴ」というあだ名だった。好きな球団は広島東洋カープ、好きな選手は北別府学であった。
…まぁ、中島くんの情報は、特別この項に関係はない。
で、「高い」「高い」と言われている当ゲームの難易度だが、パスワード機能があるため、各ステージの最初からやり直しはできる。一度ゲームオーバーになったら全てが終わる初期ファミコンアクションゲームに比べたらそんなにでもない。各所の詰まりどころも30回くらい死ねば攻略出来るようにはなる。
 
ひとえにアクションゲームと言っても、その難易にはいくつかの種類がある。
①…知恵を要求するもの
②…反射神経を要求するもの
③…記憶力を要求するもの
最近のゲームは①が多い。単純なアクションだけでなく、“解いている感じ”をプレイヤーに与えるものだ。
②は昔のアクションゲームに多い。とにかくアクション操作の基礎力がつかないと攻略できない。
③は時代を問わず、そのソフトによる。所謂「憶えゲー」だ。死んで学習させるタイプのゲーム。
 
それで、当の『サンドラの大冒険』はどれに該当するのか。ズバリ言って、①と②と③である。つまり全部。
どういうことかと言うと、まずどうしたら攻略できるのか知恵を絞って、それを実行するために絶妙なアクションをこなし、それでも何度か死んで“正解”を探していくゲームなのである。
決してハイゲーマーを唸らせるような超難度の作品ではないのだが、ビジュアルイメージとゲーム難度のギャップが激しく、そのため多くの無垢な小学生がこのゲームに挑戦し、砕け散っていった。
 
 
ニコニコでTASさんのプレイ動画を見て改めて思ったんだが、「こんなの“正解”を知らないとどうしようもないだろう」という場面がかなり多い。
基本的に好き勝手動けるんだが、勝負どころでは、特定の箇所の特定のタイミングで特定のアクションを瞬時にこなし続け、確実に正しいルートを通過しないと死亡が確定するのだ。
世界観がメルヘンな分、開発者の意地の悪さが非常に目立つ。子供に対する歪んだ嗜虐欲求が開発へのパワーになっているとしか思えない。
ラスボスに至ってはこちらの通常攻撃を200回近くヒットさせないと倒せない。ちなみに自キャラのサンドラは敵の攻撃一発で死ぬ。
ターミネーター』のT-800に対してグロックで立ち向かうモブ警官ような心境である。
やっとこさそのラスボスを倒して、感動のエンディング…かと思ったら、実はラスボスは生きていてサンドラが敗北するという衝撃映像が流れ出す。
そして、危ういところをワルキューレに助けられて、「『ワルキューレの冒険』に続く」となる。完全に美味しいところをワルキューレ様に持って行かれる。

 
…まぁ、ストーリーもゲームそのものもいいデキだし、このオチも仕方がないものだとは思うが、最後に流れるスタッフロールを見て、私も完全にブチギレる。
出てくるスタッフの名前のふざけ具合が酷すぎるのである。その一部を紹介したい。
「CARROT おがわん」「べん・ザ・グレート」「なべ」「ナベ2」「Q」「かねボー」「ちょっぴり す」「のりりん」「なかのぶタロー」「やりなげ」「いっぱいでたよ コアクマン」「かえるしゃちょう もうだめちう」等々。
…お前らふざけるのも大概にしろ。
誰一人として本名と思しき名前が出てこない。まるで実名バレを避けるエロゲ開発者のようだ。こんなワケの分からん連中が作ったゲームに苦汁をなめさせられたかと思うと、結構本気で腹立たしい。
ちなみにこのゲームの鬼畜なMAP EDITを行った者の名は、「まつ」である。犯人は「まつ」。
 
小学生当時、私もなんだかんだ一月ほど掛けてこのゲームをクリアした。ただ、長期間借りているうちにカセットを中島くんに返すのを忘れてしまい、しかもそのまま引っ越すという、所謂「借りパク」をやらかしている。
これも半端に高い難度がもたらした不幸の一つであろう。そう、犯人は「まつ」なのである。
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