2013年の日記


 
【ネタ】…なし
 
【説明】…日記
 
【独断】…お久しぶりです
おおよそ一年ぶりにブログを更新する。
この一年一体何があったのか、語り尽くそうとすれば今度はさらにもう一年経ってしまう。あえて細かいことはなしにさせていただきたい。
 
しいて言えば!
 
風俗通い!
 
…でしょうかね。
 
健全なマッサージ店かと思って入ってみたら何やらメニューに「董卓コース」との表記。興味本位でチョイスしたが最後、まぁもぅ酒池肉林肉山脯林。帰ろうとしてもコースが終わるまで帰れないとのことで一年ほど軟禁され肉欲の坩堝にあった。
次から次へと繰り出される女体のおもてなし。否応なく迫り来るおっぱいを揉み押し「パイ返しだ!」と叫ぶ日々であった。
 
…はい、空白期間の流行語も低レベルに網羅しました。これでいいですか。
というわけで、本当におぼろげな記憶を辿ってここ一年間何があったか書いていきたいと思います。


 
 
  
■ 鹿児島茶のラジオCMがひどい
昼間にTBSラジオを聴いているとたまに流れてくる鹿児島茶のCMがひどい。
数種類のパターンがあって、面白さとインパクトはどれも素晴らしいのだが、「それでいいのか…?」と思わされるものばかり。
例えば、CMの最初から最後まで「ゥォアチャーッ!」「オチャァァァッ!オチャッ!オチャッ!」とカンフー調に叫ぶだけ。印象には残るが商品の良さは完全にベールに包まれたままだ。
他には、警察官が「その葉っぱはなんだ!?」と職質し、それに「鹿児島茶ですよ!」と返すという、まさかのブラックジョーク(?)バージョンもあったりする。自分たちの商品で麻薬を連想させる懐の深さ。
また、女性が「大将!熱いの頂戴!」と言ったら寿司屋か何かの大将が「はいよ!」と返してジョボボボボボとお茶を注ぐ…という、一聴して普通っぽいやつもあるのだが…これがセリフと効果音のテンポからして大将が自分の大将から何か熱いものを注いでいるようにしか聞こえず、結果的に非常に卑猥なデキになってしまっている。
なんとなく熱意は伝わるし、おそらく商品自体は非常に良いものなのだろうが、ラジオCMの難しさを考えさせられる。
 
 
 
■ ソーシャルゲームにハマる
スマートフォンを手に入れてから3年してようやくアプリ購入の仕方が分かり、以降、完全につられクマ状態でソーシャルゲームを始めとした流行りの無料アプリに軒並み引っかかっていた。
そこそこ真剣にやっていたのは『ぐんまのやぼう』『ふりーだむふぃっしんぐ』『ねこ村』『にゃんこ大戦争』『パズル&ドラゴンズ』『先生!次はバトルの時間です。』『Wizardry〜戦乱の魔塔〜』『湯けむりかきわけ温泉娘』『チャリ走DX』等々…ちょっとやっただけのものを入れると30作くらいはやっている。
そして、今更ながら「無料ゲーム」という名の課金前提ゲームの怖さを垣間見た。
これまで時間をひたすら費やすようなゲームは沢山あったし、レアアイテムなんかを高額でやり取りするようなゲームもあったけれども、ソシャゲの場合は第一線でプレイしようとしたら時間も金も半端じゃなく搾り取られる。当然ものによって程度の差はあるが、パッケージゲーム一つ分の金なんて孫正義の髪の毛の如く簡単に吹き飛んでいく。
基本的には選手なりアイドルなりモンスターなり…何かを育成してそれらをチーム編成しステージを攻略していくといった作品が多いのだが、課金するかしないかで進捗に大幅な差が出てくる。
例えば無課金の場合どうなるのかというと、将来的に準レギュラーにもなり得ないような成長性E(超ニガテ)の5軍キャラを延々育成するハメになる。
攻略していく上でそれもまたまるっきり無駄ではないにしろ、やっぱり最後まで通用するような強くて将来性のあるキャラクターを最初から育てた方が圧倒的に時間も労力も短縮できるだろう。
だから多くのユーザーが課金をしてレアで強力なキャラクターやアイテムをいきなり手に入れようとするわけだが、これがどのゲームもガチャ(クジ)方式にしているので良いのが入手できるとは限らないのだ。500円で凄いのが出ることもあれば、5000円払ってもハズレしか出ないこともある。
そして、ある程度中堅どころが揃ってくると、よほどのレアキャラでない限りレギュラーに割って入ることができなくなってくるのでガチャの費用対効果は段々と落ちていく。そのくせ属性別やら組み合わせ相性やらで「必要といえば必要」なキャラクターは無尽蔵に存在する。さらに、微妙に上位互換の新キャラクターが登場したり激レア揃いじゃないと攻略できないような新ステージもアップデートされたり…
…と、あえてひどい言い方をすれば、ソーシャルゲームは大金を払って賽の河原で石を積み重ねるようなシステムのものが多い(今のところ)。
もちろんゲーム自体はどれも工夫が凝らされていて面白いし、データを積み重ねていく楽しさと満足感は俺も非常によく解る。…が!さすがにこれは金も時間もかかりすぎる!と、その手のアプリは全てiPhoneから消し去った。
今では街中でパズドラをやっている人を見かけたら聖歌隊の格好をして満面の嘲笑を浮かべながら「ら〜らららら〜らら〜♪ ら〜らららら〜らら〜ら〜♪(パズドラのテーマ)」と歌いかけている。

 
 
 
 
■ ローソン最凶女子大生
職場の時間編成に変更があった都合で、それまで利用したことのない近隣のローソンを毎週火曜日に使うことになった。
で、そのローソンで働いている女子大生と思しき二人組がいるのだが、彼女たちの接客態度があまりにも世紀末で退廃的であり、通い始めてからすぐに魅了されてしまった。
初めてその様子を目撃したときは我が目を疑ったものだ。
まず、店に入ってみるとレジに人がいない。
それはいい。何か作業をしていることもあるだろう。ずっとレジに立ち続けていることもない。
しかし、普通の店と何が違うか、客がレジ前で待っていると分かっていても誰も来ないのだ。
片方は休憩室待機、片方は品出し(?)の作業をしているのだが、少なくとも品出しをしている方は客が待っていることに気が付いているっぽい。が、行かない。おそらくは休憩室の方のやつが行けということなのだろう。
客がおそるおそる「すみませーん…」と言うと、休憩室からヌッと、まさしく「ヌッ」と音がするかのようにクラッシャー・バンバン・ビガロが現れた。
正確にはバンバン・ビガロを『らんま1/2』の呪泉郷で強制的に女にした感じの恰幅の良い女性だ。顔つきも迫力がある。なぜか不機嫌そうだ。
当然のごとく彼女は「いらっしゃいませ」などという軟弱な営業台詞は口にしない。無言で商品を鷲掴みし、かったるそうにバーコードを読み込み、かろうじて買い物の総計を「958エンデス…」と言うだけだ。「ありがとうございました」?ないない。
レジに客が溜まってくると品出しの方も「やれやれだぜ」といった風にカウンターにポジショニング。こちらはやや太めという程度で体格的には普通だが、やはり顔は不機嫌そうで、人の見た目をこう言ってはなんだが、正直、人相が悪い。俺はなんとなく彼女を「鮫島」と名付けた(全国の鮫島さん、すみません)。
二人が揃うと、なんというか…それだけでレジ前の空気が威圧的なものになる。
ただ雰囲気が悪いというだけでなく、収納代行などで店舗印が必要な時に片方が「ハンコ」と言うと、もう片方がレジテーブルの上で店舗印をシャーッと投げ滑らせて渡すという、日本のコンビニではなかなか有り得ないスラムっぷりを見せ付けてくれる。
見ている俺も正直「マジかこいつら」と思ったが、道すがらにあるコンビニはここしかない。まさかさすがにいきなりショットガンで撃たれるわけでもあるまいし、しょーがなく一応ここで毎週買い物をすることになった。
「俺もデフレ日本式の行き過ぎた丁寧接客に甘やかされていたのだな。ここで海外を学ぼう」と思った。
 
 
 
■ ローソン最凶女子大生その2
スリリングな思いをしながらもそのローソンに通い始め数ヶ月経ったある日、なんとビガロがいなくなっていた。
店を辞めてしまったのか、はたまた曜日や時間帯が変わったのかは知らんが、とりあえずは他の女の子(至って普通)が代わりに入るようになっていた。鮫島さんは変わらずいる。
一人凄いのがいなくなると店の雰囲気も大分変わる。買い物がしやすくなった。ビガロにレジを打ってもらう時、俺の被害妄想かも知れんが、なんか心の舌打ちみたいなのがいつも聞こえたし。
そして、それからさらに一月ほど経った頃、気のせいというレベルではなく鮫島さんにも変化が現れ始めた。
なんと笑顔を見せるようになったのである!
誰に対しても親の仇を見つめるかのような激おこフェイスだった鮫島さんの顔が日に日に少しずつ柔らかくなっていき、ついに、買い物をした時、俺に笑顔を向けてくれたのだ。これには真剣に驚いた。
単純な話、ビガロと仲が悪くてこれまでは不貞腐れていただけだったのかもしれない。あれはあれで二人の息が合っていた感もあるが。
しかし、本当にメイクや髪型までなんとなくカワイイ感じに変容していて、一体何があったんだというくらいである。これはひょっとして、ひょっとしなくても彼女は恋をしているのではなかろうか?(余計な世話)
…というか、まさか俺…俺にか!?
と、勘違いさせられるくらいにいい感じの顔になっていて、いやー女の子って変わるもんだなと思わされた。
あの緊張感がなくなるのは少し寂しいことでもあるが、彼女の可愛らしい笑顔を見ていると、それもまたよしか、と思った。
 
 
 
■ ローソン最凶女子大生その3
鮫島が戻った。元の般若っツラに。
ビガロが帰ってきたわけではない。あいつはもう帰らぬ人となった。
原因はおそらく同じシフトに入ってきた新入りバイトである。ビガロとは全く違うタイプながら鮫島のカンに障って障って仕方がないタイプなのではなかろうか。
見た目カワイイ! 声カワイイ! 愛想もいい!
という新人女性なのである。
鮫島も若いはずなのだが、その新入りは明るい接客態度も相まってティーンの若汁がもうドバドバと溢れ出てしまっている感じで、実に瑞々しく…こう、なんというか…比べてしまうとアレなのだ。
俺も我ながら「女が後輩のカワイイ女に嫉妬する」なんて昭和オヤジの安易な発想かとは思うが、鮫島の彼女に対する態度があまりに冷たくて、そう見えざるを得なかったのである。
鮫島がレジを打っていて中華まんの注文があったときに、新入りが「私、中華まん取りますね」とフォローに入ろうとするが、それを見事にシカト。逆に新入りのフォローに入ることは一切ない。徹底してない。
それ以外も基本的に新入りを暗黙のうちにパシるように使う。口を出して指示している時も「レジ」「品出し」等、最低限の名詞しか言わずぶっきらぼう
店内が再びにわかにSATUBATUとしてきて、思わずニヤリとしてしまった。
「そうだ! それでいい! お前は虎だ! 虎なのだ!」と、鮫島に心でエールを送った。
 
 
 
■ 第二回将棋電王戦にハマる
まずはこちらをご覧下さい。

ある日、ニコニコ動画のトップページに電王戦のバナーが貼ってあり、クリックしたら佐藤大輔先生のこの煽り動画が流れて来た。まぁぐうの根も出ないほど格好良い。
私は普段将棋の対局番組はほとんど見ることはないし、自身の腕前もルールくらいはなんとか知っているという程度。高校時代に授業を全く聞かず友達数人と紙に書いた将棋盤を回して対局していた思い出はあるけど、あくまで遊びでしか将棋に触れたことはない。
昔、『聖(さとし)』という、実在する故・村山聖九段の生涯を描いた将棋漫画作品を読んだことがあり、今現在も『ハチワンダイバー』という格闘将棋漫画を読んでいて、漠然とだが棋士の勝負師としての格好良さみたいなものは感じ、憧れてはいた。
が、何しろ将棋自体をあんま知らないし、プロ棋士もほとんどわからない。どういう戦術を使う誰を応援しようってのは全くなかった。
そんな俺みたいな「漠然と棋士は格好良いと思っているけど将棋を知らない」という人にどストライクでやってきたのがこの電王戦だったのである。
人間 VS. コンピューター。こちらは俄然「人間」を応援したくなる。一局一局をどういう人間がどういう風に、強かにあるいはもがきながら戦うのか、綺麗にわかりやすくスポットライトが当てられる。
これまで現役プロ棋士がコンピューターに公式戦で負けたことは史上一度もない。だからコンピューターが勝ったら勝ったでそれは大快挙で「SUGEEEEEEEEE!!!!」となる。
第一回の電王戦は昨年(2012年)に行われ、故・米長邦雄将棋連盟会長(当時)が、富士通研究所の伊藤英紀氏が開発したボンクラーズというソフトウェアと対局し、なんとこれに敗れている。
現役を引退されてから長いとはいえ、永世棋聖称号を持ち往年は最強棋士の一角であった米長会長が、十二分に予習をした上のガチンコ戦でコンピューターに敗れてしまったというのは、将棋界にとってかなり衝撃的な話題だったらしい。
コンピューター将棋も、ハード面の向上だけでなく、2005年に物理化学者保木邦仁氏が開発したBonanzaという革新的なプログラムの登場を皮切りに、ここ数年で劇的に強くなっているらしく、20年前には到底考えられなかった「平手でプロに勝つ」が現実に起こりうるのだという状況証拠を固めていた。
…そこに来て、そこに来ての第二回将棋電王戦なわけだ。
いよいよ現役プロ棋士登場、コンピューターも化物揃い。これを佐藤大輔が煽りに煽ったらそりゃ燃えないわけがないでしょうよ。
今回は1対1ではなく、プロ棋士5人対コンピューターソフト5つがそれぞれに対局するという形で行われたのだが…果たしてその結果は…
それはまた別の機会に書きます。もちろん検索したら結果はすぐ出ます。
 
 
 
■ サーモンワイバーンにハマる
バトルグルメ漫画『トリコ』にサーモンワイバーンというモンスターが出てきて、なんとなくこいつがツボに入る。
トリコを読んでいない人にはさっぱりだろうが、このサーモンワイバーン、なんと…恐るべきことに捕獲レベル205である!
ちなみに、読者も作者も忘れているだろうが、捕獲レベルの目安は↓の通り。

強い!絶対に強い!
ちなみにトリコの世界は人間界とグルメ界というエリアに分かれていて、我々人類が住む人間界にはレベル100未満のモンスターしか存在しない。
例外的に四獣というレベル350の超大物が出てきたことはあったが、これまではレベル80とかのやつが「大陸を支配する伝説的怪物」みたいな形で迫力を持って描かれてきたわけだ。
それを踏まえた上で、捕獲レベル205のサーモンワイバーンさんの勇姿をご覧下さい。

瞬殺である。戦ってすらいない。
グルメ界で行われた作中最強キャラ同士の戦いに巻き込まれたという図なのだが、あまりにもあんまりな登場、そして退場だろう。
205って言ったら、もし人間界に現れたら間違いなく人類になす術なしという領域の強さだ。高尾山くらいなら一撃で粉砕する力は持っているだろうに…
このサーモンワイバーンを考案・投稿した福岡県のPNモリアゲールさんは、自身の考えたモンスターのこの様をどんな気持ちで見ていたのであろうか。
そもそもなんで鮭とワイバーンを組み合わせようかと思ったのだろうか。
 
 
 
■ とびだせ どうぶつの森にハマる
昔っから気になってはいたもののこれまでゲームどうぶつの森シリーズはやったことがなく、漫画家の桜玉吉先生が日記漫画でしんみりプレイしている姿をなんとなくいいなぁと思っていた。
派手なアクションゲームやごりごりのシミュレーションゲームばかりではなくて、たまにはこういうのんびりしたものもやってみたいと思い、俺としてはとても珍しいことに予約までして発売日に買ってみた次第である。
そしたらこれが予想をはるかに超える面白さで、発売された2012年11月から半年くらいはずっとどうぶつの森のことしか考えていなかった。
超人気作なのでご存知の方も多いと思うが、どうぶつの森というのは、プレイヤーが架空の村の住人になって、その村の他の住人である可愛らしい動物たち(服を着て喋る)と仲良くしたり、魚を釣ったり、虫を採ったり、家具を集めて素敵な部屋をつくったり…といった、村での生活そのものを楽しんでいくゲームだ。
現実世界の時間とゲーム世界の時間が完全に連動しているため、朝昼晩、春夏秋冬がゲームの中でも一緒に移り変わっていく。だからプレイヤーはゲームの都合に合わせて現実世界の時間を調整して生活しなければならなくなるのである。
本作はこれまでのシリーズ作品とは違い、プレイヤーがただの住人ではなく村長となって公共事業なども取り仕切れる自由度の高い内容になっている。
まず最初に村の名前を決めるのだが、私が住む私好みの村…ということで「ムラムラ村」と名付けた。「ムラムラしたらムラムラ村へ!」ということだ。

村に向かう汽車の車掌もムラムラ村が近づくと「ムラムラムラ〜 ムラムラムラ〜」とアナウンスする。車掌さんもムラムラしちゃったのかな?
いや、まぁ名前こそふざけているが、村長、真面目に真面目に魚を釣り虫を採り公共事業を進め家具も集めて季節行事もこなしていきましたよ。
その様子は語りだすと本当に長く長くなるので、また別のエントリーで。

 
 
 
 
■ モンスターハンター4にハマる
また別のエントリーで。
 
 
 
■ BLEACHの悪口を言う
毎年忘年会でBLEACHの悪口しか言っていない。
もうめっちゃくちゃに言いまくっているのだけど、ちゃんと毎週毎週楽しく読ませて頂いている。
BLEACHの連載はいよいよ最終章らしいので、そろそろゴールが見えてきている。もし本当に終わってしまったら寂しい限りである。
 
 
 
■ 艦隊これくしょんにハマっている
おい、「あーあ…」みたいな顔をするな。
パソコン上でできるブラウザゲーム。大体夏くらいから始めて現在は提督レベル94である。そこそこ、そこそこやっている。
第二次世界大戦中に実在した日本海軍の戦艦や駆逐艦、空母などがうら若き女性として擬人化されていて、プレイヤーは彼女たち「艦娘(かんむす)」を育成・編成して、謎の敵艦隊と戦いマップを攻略していく…というもの。
上のソシャゲの話でも書いたが課金システムのあるゲームは遊んでいて物凄く金がかかる…と思いきや、この艦隊これくしょんの場合は本当にゲーム進行自体ではほぼ課金する必要がないのが凄い。初期投資的なものはあった方がいいが、それもパッケージゲームを一つ買う程度のお金で十分。
攻略に必要な燃料や弾などの資源は無課金プレイでも十分に貯まるし、むしろ課金するのは高すぎ&効率悪すぎなので(逆に言えば課金ブーストはほとんど利かない)まともなプレイヤーは資源を現金で買うなんてことはまずしない。
また、レアキャラ的なものはたしかに存在するが、能力値や艦種などの役割もコモンキャラと大差ない。レアがいなくても全く問題なく攻略できる。現金でガチャを回さないと出てこないキャラもいない(そもそもガチャがない)。放っておけばそのうちレアも入ってくる。
さらに言えば「キャラはダブったらダブった分だけ編成できる!」とか「ダブった分を合成するとスキル特典が!」みたいなソシャゲでありがちな「どこまでも上を目指せまっせ!」って感じのシステムもない。同一艦隊に同じ艦娘は編成できないし、ステータスも簡単にカンストできる。
だから、最近のゲームで「レア疲れ」「課金疲れ」したゲームプレイヤーにとってはある意味オアシスのようなゲームシステムなのである。
ちまちまちまちまと自分の好きな艦娘を育て、蓄財し、気が向いたら攻略し、また別の艦娘を育て…という、まさに“蓄積”が大好きな日本人向けの優しいゲームであると言える。
でまぁ、私もちまちまやっているわけだけど、艦これって一日一日にプレイヤーに与えられる任務があるから、ちゃんとそれをこなそうとすると気がつくとそこそこの時間遣っちゃっるんだよね。でもね、それがいいんですよ。
「艦これは生活」。今はこの言葉を噛み締めて生きています。


 
 
 
おわり

範馬刃牙最終巻(37巻)発売記念 グラップラー刃牙シリーズ 強さランキング!


【ネタ】…ネタ 漫画 グラップラー刃牙シリーズ(1991-) 作:板垣恵介
 
【説明】…グラップラー刃牙シリーズに登場した主要キャラクターたちの強さをランク付けする企画
<ルール>
第一条…該当キャラクターは『グラップラー刃牙』『バキ』『範馬刃牙』に登場した全登場人物とする。*1
第二条…各キャラクター個人の格闘能力のみを強さの判断基準とする。ただし、複数人で構成されるユニットの場合、これを例外とする。
第三条…予め用意した武器の使用は認めない。ただし、その場の環境や肉体に直接仕込まれた武器を利用するのは認める。
第四条…キャラクターの劇中最盛期と思われる時点の強さで判断を行う。
第五条…全て私の独断で決定されるが、人の意見を聞いて揺らぐのは認める。
 
 
【独断】…範馬刃牙完結二ヶ月くらい記念エントリー
範馬刃牙』最終回の感想を二ヶ月近くも書かず、しかもなぜか『魔法少女まどか☆マギカ』のエントリーを挟むという不誠実極まりない本ブログですが、いよいよ満を持してやはり感想はほったらかしに強さ番付を行いたいと思います。
前々からずっとやりたかったので。
2ちゃんなどでも刃牙シリーズの強さ議論は散々っぱら行われているが、ここはあえて私個人の完全独断で私自身が「エフッエフッエフッwwwハハハハハハハハハwwwwwこれが強さランキングの決定版だぜッ!!!」と思うがために、一旦本編が完結した今だからこそやっておきたいのだ。
 
補足として。
格闘という相対的なジャンルなので、勝ち負けにおいては相性の要素も非常に大きい。
顕著な例がオリバvs渋川だろう。
作中ボスキャラの一人という扱いをされていて、実際にトップクラスの強さを誇る筋肉モンスターのビスケット・オリバだが、合気道の達人である渋川剛気に対してはその筋力が全く通用せず、取り押さえられた上に関節を外されている。
しかし、総合的な能力や作中での扱いにおいて、やはりオリバの方が強いと思うのだ。
その他にも単純な勝ち負けの三段論法でいくと…スペックに勝った花山…に勝ったガーレン…に勝ったシコルスキー…に勝ったガイアは超ウルトラ爆裂に強いということになるが、そのガイアに勝った中学時代の刃牙がそれらのキャラクターの誰よりも強いとは考えにくいだろう。勝敗が必ずしもそのまま強さの序列に直結するとは限らない。
さらにいえば、刃牙や独歩などは「勝負に言い訳無用」と言いつつ、かなりの頻度で油断して実力を発揮することなくノックアウトされている。
ランク付けにおいて、こういった勝ち負けの矛盾がいくつか生じる可能性があることはご了承いただきたい。
 
また、『グラップラー刃牙』シリーズは、当然、主人公の範馬刃牙の成長物語でもある。刃牙に限っては強さが著しく変わった各時点でのランキングを記載する。
それにより人物名が重複して若干見づらいこともあるかとは思うが、「ああ、なるほど、あの時点ではこれくらいの位置だよな」等々、色々考察していただけたら幸いだ。
 
なお、ランクとして用いているアルファベットの最上位は「SSS」である。
「SSSってなんだよww最上位がSならS一個でいいじゃねえかww厨くせえwww」と思われるかも知れないが…そうなると結果的に愚地独歩や渋川剛気といった達人たちがCランク、はたまたDランクという評価をされてしまうのだ!
そんなことが許されるのか! 否! 断じて否!
というわけで、こちらも目をつむっていただきたい。
ちなみに、同ランク内のキャラクターは強い順に記名していく。
 
というわけで行ってみましょう! きゃおらァッ!!
 
 
【SSS】…神の領域
範馬勇次郎範馬勇一郎、範馬刃牙(勇次郎戦後)
 
注目キャラクター…範馬刃牙(勇次郎戦後)
範馬刃牙』の最終時点において、刃牙は勇次郎に並びかけたと思っている。
総合的な戦闘力で言えばまだ勇次郎が上ではあるのだが、勇次郎戦で刃牙範馬としての「成人式」は完了した。それは「勇次郎に対してパンチがパンチとして通用する」という描写できっちりと示されている。
範馬の血が完全覚醒する前の時点でピクルを追い詰めていたことからしても、現在の刃牙は作中最上位に位置していると言っていい。
勇一郎は勇次郎自らが「対極にある」と言っているほどの人物なので、その強さはまさに勇次郎に匹敵するほどのものなのだろう。勇一郎の霊を見たピクルがビビっていたくらいなので半端ではなさそうだ。

 
 
【SS】…生物史上最強クラス
範馬刃牙(ピクル戦後)、ピクル
 
注目キャラクター…ピクル
板垣先生が「どうしても描きヤツがいる!」と言って登場させたのが白亜紀最強生物ピクルだ。
これによって刃牙の世界は「当代世界最強決定戦」ではなく、「生物史上最強決定戦」というタイトルを超強引に打ち出すこととなった。
作品的には、勇次郎の強さがあまりにも他のキャラクターからかけ離れていたため、ピクルの登場はその中継点としての役割を果たすこととなった。実質的に、ピクルに勝つことが勇次郎への挑戦権獲得という位置づけになっていた。
また、ピクルに挑戦すること自体が他のレギュラーキャラから抜きん出るという意味合いもあり、「ピクルに対してどの程度通用したか」が各キャラクターの強さを示すこととなったため、彼は強さの物差しとしての役割も大きかった。

 
 
【S】…人類史上最高位
<上位> ティラノサウルス、愚地克巳、郭海皇
<下位> トリケラトプス範馬刃牙(オリバ戦後)、ビスケット・オリバ
 
注目キャラクター…愚地克巳
克巳の俺マッハ拳を見た郭海皇が「拳法を50年は進化させよった」と言ったのは、事実上拳法の到達点であった郭海皇自らが敗北宣言をしたのにも等しい。それほどピクル戦での克巳は強かった。
でき得ることなら、真マッハや俺マッハを喰らったピクルのダメージはもっともっと深刻なものとして描いて欲しかった。俺マッハを喰らった時には、血反吐を吐いて、完全に身動きが取れず、克巳に畏敬の眼差しを向けるくらいが良かった。
範馬刃牙』はオリバ→ピクル→勇次郎という刃牙のボス戦ステップで構成されている*2。勇次郎に惨敗したとはいえオリバはここのランクからは外れないだろう。改めて『バキ』を見返してみても、オリバの格上ぶりは顕著に描かれている。
刃牙は、ピクル戦の前にはティラノサウルス(少し小ぶり?)とのリアルシャドーに勝利した模様。

 
 
【A】…伝説級の闘士
<上位> ジャック・ハンマー烈海王範馬刃牙(初体験後)
<中位> 範馬刃牙(ジャック戦後)、ジャック・ハンマー(骨延長前)、郭海皇の師匠
<下位> 範馬刃牙(烈戦後)、ブラキオサウルス、純・ゲバル、マホメド・アライJr.
 
注目キャラクター…ジャック・ハンマー
オリバやピクルが『範馬刃牙』におけるボスキャラだとしたら、ジャックは『グラップラー刃牙』におけるボスキャラだろう。
骨延長手術を経て『バキ』ではさらにパワーアップ。アライJr.との闘いでは当初負ける予定だったのだが、ジャックに凄味があり過ぎて板垣先生が「アライJr.ではジャックには敵わない」と判断。『バキ』のボスキャラになるはずだったアライJr.を逆にボッコボコにしてしまった。
それほどまでの強さを誇るジャックだが、『範馬刃牙』での扱いはあまりにも残酷なものだった。ピクルに完膚なきまでに敗れ、勇次郎と刃牙の闘いは泣きながらテレビ観戦…そこは駆けつけろよジャックッ!
烈海王は元々強キャラだった上に、ピクル戦でさらに一皮剥けて、他のレギュラーキャラとは一線を画した境地に至った。烈、克巳、ジャックの地球防衛軍の3人はレギュラー陣の中でも選び抜かれた面々だったと言える。
ゲバルは強さの判断が難しいキャラクターではあるが、あのタイミングで出た新キャラ、オリバに対する挑戦権を刃牙に先んじた、という点で、そうそう格落ちするような強さではなかったと思う。
あと私がなんとなくゲバルが好きなので好位置につけておきたい。ああいう、街中を素早く駆け回って周囲の環境をフル活用して実戦的に戦うようなタイプのファイターが好きなのだ。ガイアとか。
 
 
 
【B】…超人レベル
<上位> 渋川剛気、愚地独歩、花山薫、ドリアン、李海王(古代)、本部以蔵(公園)、ガイア、プテラノドン、カマキリ、超規格外アフリカゾウ
<中位> マホメド・アライ、劉海王、スペック、柳龍光、最大級サーベルタイガー、龍書文、シコルスキー、最大級ホオジロザメ
<下位> アレクサンダー・ガーレン、へクター・ドイル、天内悠、多目的戦闘マシーンM.P.B.M.
 
注目キャラクター…ドリアン
死刑囚5人の中で総合的に最も強いと判断したのがドリアンだ。
拳法の腕は海王として劉海王からも認められている上に、手段を選ばず勝利に徹する姿勢はドイル以上だ。元軍人という事もあり状況対応能力もピカイチだった。地下闘技場戦士たち複数を相手取り、一人であそこまで堂々と立ち回ったのは彼だけである。
独歩とのタイマンでズタボロにやられたものの、その後すぐに反撃に転じて独歩をノックアウトしている。身一つでの純粋な格闘能力は作中のトップファイターたちに一歩譲るところだろうが、「なんとかしてしまう感」において、彼以上のキャラクターはなかなかいない。若い頃のエピソードも見てみたいところだ。
花山は放っておいても、解説トリケラトプスと化している間にも強くなっているので、今の花山を最大トーナメントで克巳に敗れた花山と一緒にしてはいけない。お願いだから『疵面』や『創面』だけではなく本編でもまた戦う姿を見せて欲しい。
ちなみに、15歳時の花山だったらCランク下位といったところ。
ガーレンはシコルにこっぴどくやられたが、あの時は半ば不意打ち&大けが中だったため、元来の強さ、本編での描かれ方からしてこのランクからは外れないだろう。
公園補正の付いた本部の強さは言うまでもない。

 
 
【C】…達人レベル
<上位> 最大級ホッキョクグマ、鎬昂昇、御輿芝喜平、マスター国松、範馬刃牙(連載初期)、マウス
<中位> 鎬紅葉、夜叉猿Jr.、最大級シベリアトラ、マウント斗羽、猪狩完至、範馬刃牙(幼年編ラスト)、アイアン・マイケル、ズール、おでん屋(山下)、李海王
<下位> 範馬刃牙(夜叉猿戦後)、夜叉猿、最大級アナコンダ、ジョー・クレーザー、加藤清澄、本部以蔵、寂海王、三崎健吾、郭春成、ローランド・イスタス、範海王
 
注目キャラクター…夜叉猿
刃牙の成長過程において、「ボス戦」と言えるものがいくつかある。
明らかにその時点の刃牙よりも格上で、それ故にそのボスに勝つことによって刃牙自身がランクアップするマッチメークだ。
そういう意味で、刃牙にとって最初のボス戦となったのが夜叉猿だ。その前に負けたヤンキー100人やユリーなどよりも圧倒的に強い。大男の安藤が武器を使っても全く歯が立たない。そもそも人間じゃないというか、なんなんだあれ。
そんな化け物に勝とうと肉体改造と決死の訓練に励んだ刃牙は、一回りも二回りも強くなった。そして自分自身が常識外れの化け物レベルの強さを獲得することにより、真っ向勝負で夜叉猿に勝利することとなった。
そういう意味で、夜叉猿は作中、ゲートキーパーの役割を果たしているとも言える。夜叉猿に勝てる=現実離れした強さの持ち主=グラップラー刃牙の世界における一線級のキャラクター…ということだ。
哀しいかな、デンジャラスライオン加藤の空手は夜叉猿Jr.には全く通用しなかった。目突きが決まったところで勝てそうにない。そもそも基礎力が違うという感じ。そんな加藤があの手この手でドリアンとタイマンを張った姿は本当に格好良く、切なかった。
そして克巳は夜叉猿Jr.を瞬殺。当時の克巳はまだまだ未熟ながらもすでにめちゃくちゃ強かった。
マウスの強さは対人戦特化なので、位置的には上位にいるものの夜叉猿には通用しないだろう。武器を使わせたら話は別だが。

 
 
【D】…地下格闘士有資格者レベル
<上位> ライオン、花田純一、ビル・ライレー、末堂厚、ユリー・チャコフスキー、ゲリー・ストライダム、Sir、自衛隊の双子、張洋王、金竜山
<中位> 昂昇の師匠、剛体術の先生、カモミール・レッセン、猛牛、ディクソン、デイヴ、ロブ・ロビンソン、サムワン海王アンドレイ・ワーレフ、倉石、稲城文之信、リチャード・フィルス、セルゲイ・タクタロフ、ロリオン・グラッシー、楊海王、ドリュエス
<下位> 柴千春、セルジオ・シルバ、船井零、黒川(バトルサンボ)、自衛隊のナイフ使い、狼の群れ、アンドレアス・リーガン、毛海王、孫海王、陣海王、山本稔、ラベルト・ゲラン、チャモアン、龍金剛、除海王、加納秀明、安藤玲一、ヤンキー100人
 
注目キャラクター…柴千春
チャンピオンクラスの格闘家や歴戦の軍人、猛獣までもがひしめき合うこのランクに、気合いと根性だけで割って入った柴千春。
単純な身体的・技術的スペックだけで見れば彼の能力はFランクが良いところだろう。しかしだ、見えてしまうのだ。彼がボロッボロになりながらそんな強豪たちを倒してのける姿が。
彼はこの作品の中のイレギュラーとも言えるし、弱者が強者にどう挑むかという点においてこの作品の象徴的なキャラクターとも言える。
刃牙は勇次郎戦においてノーガードでガチの殴り合いをしていたが、作中、それを一番最初にやったのは千春とマイケルなのである。当時の刃牙は格上相手にバカみたいに打ち合う千春を見て「なんであんなことできんの?」などと言っている。勇次郎戦を前に千春に教えを請うたのは大正解だった。
ただ、私はアイアン・マイケルと千春の対戦自体は大好きだし、あそこは千春が勝ってこその名勝負だったと思うのだけど、あの試合でのアイアンはもっとタフに描いて欲しかった。そこんところのフラストレーションに加え、ジョン・L・サリバンの表情が絶妙にムカつくので、あの試合は見ていて暴れ回りたくなったものだ。
自衛隊の最精鋭部隊は武器をフルに使わせたら恐ろしく強いだろうが、ガイアの言う「格闘」の枠ではこのくらいの位置が妥当だろう。

 
 
【E】…世界レベルの強者
<上位> 蝙蝠の大群、館岡、ジョージ・ハーマン、ロジャー・ハーロン、マイク・クイン、デントラニー・シットパイカー、李猛虎、畑中公平
<中位> 久隅公平、自称ファースト、ジャガッタ・シャーマン、トミー・カービン、フリオ・ゼール・ケバス、センサラック・ディーノイ
<下位> フランシス・シャビエル、栗木拓次、金田、島田、佐藤、張、内藤(レスリング)、範馬刃牙(幼年編初期)、ツキノワグマ
 
注目キャラクター…範馬刃牙(幼年編初期)
幼年編初期の刃牙の強さは意外と判断が難しい。
並の格闘家や中学生の格闘技全日本優勝者クラスなら相手にもならないくらいに強い。しかし、地下闘技場に出場するような国内トップクラスファイターには及ばない…といったところだろうか。
だとするなら、刃牙はユリーに敗れてから夜叉猿に勝つまでの三ヶ月間に本当に劇的にパワーアップしたことになる。
最大トーナメント編のやられ役や、花田にやられた地下闘技場の正ファイターたちの位置の微調整もこれまた難しい。表立った実績としては、全員、五輪出場や各競技各階級のナショナルチャンピオンなのだろう。そうでなければ徳川から話は掛からない。
最大トーナメントに出場した選手たちは、地下闘技場のレギュラーリーグの選手たちよりも選りすぐられているはずなのでやや上位に置いている。

 
 
【F】…一流格闘家クラス
<上位> シマウマ、俵矢、高山、ギャリー、ジョンソン、鬼頭文吉、副島信吾、吉村功大木康
<中位> 知念、北嵐、麻仁アキオ、園田、寺田、剣持武史、警視庁対テロ機動部隊隊員
<下位> 栗谷川、ジェフ・マークソン、高木
 
注目キャラクター…シマウマ
ピクル編で登場したペイン博士曰く「格闘技などシマウマにすら通用しない」そうなので、一般的に知られている格闘技のレベルではやはりシマウマに勝つことも困難なのだろう。というわけで、このランクでは、現実レベルにいそうな格闘家たちの上にシマウマが君臨している。
ペイン博士は意外と常識的なことしか言わないが、生き物の強さを見る目は確かなようなので案外的外れではないと思う。
警視庁対テロ機動部隊隊員は装備なしでの強さで判断している。
ジェフ・マークソンは元々格闘技の心得があっただけでなく、オリバにやられてからダーティーファイトに徹した強さを身に着けたはずなので、武器の取り扱い以外にもかなりの身のこなしができるのではないかと思う。そうでなければ、綿密に計画していたとはいえたった一人であの規模のビルジャックをするのは不可能だろう。
高木は加藤に組手でやられた神心会の指導員だが、どなたか憶えていらっしゃるだろうか?

 
 
【G】…準一流格闘家〜街の喧嘩自慢
<上位> 強い猫、木戸、タクシードライバー(神心会)、マーク、ハワード、リチャード、スミット、タカハシ、柳瀬
<下位> 木茂山、西田徹、柴田勝利、平尾文彦、脇本丈巳、村上進、内藤(ヤンキー)
 
注目キャラクター…木戸
少年課のベテラン刑事の木戸。逮捕術に自信があるらしく、逮捕術で全国優勝した若手刑事の柳瀬よりも実力があることを匂わせている。
不良たちも木戸の姿を見ただけで「アアッやべッ」「きッ木戸だッ」「木戸だッ」「にィッ逃げいッ」「ヒッ」と言って逃げ回るくらいなので事実強いのだろう。格闘家ではないが、並の喧嘩自慢なら簡単に取り押さえられるだけの腕前があることは確実だ。
西田徹は伝統空手の、柴田勝利は相撲の、平尾文彦はボクシングの、脇本丈巳はレスリングの、村上進は柔道の、それぞれが中学生全国大会優勝者だ。なぜか全員幼年編の刃牙と同じ中学校にいた。
スポーツに物凄く力を注いでいる学校だったのだろうか? 江珠がそういう学校を選んで刃牙を入学させたのかも知れない。校長のスピーチが板垣節過ぎて鬱陶しい。

 
 
以上ッ。
いやー大変だった。
初めは自分の記憶だけを頼りにランキングを作成しようと思っていたのだが、「そういえばあんなヤツいたよな」「アイツはあの闘いの時どんなもんだったかな」というのを単行本でちょくちょくチェックし出したら、気付いたら結局シリーズ全巻を総ざらいすることになってしまった。
 
最後にこのランキングの根拠というか、選定方式のようなものをいくつか挙げていきたい。
「なんであいつがあんなに上なんだよ!」「こいつがそんなに弱いはずがない!」というご感想はどこかしらに抱くと思うので、どういう基準でランク付けしていったか、漠然とした形ではあるが一応明かしていきたい。
 
まず、事実として表現された<強さ>が最優先だ。
誰の目にも明らかにとんでもないパフォーマンスが発揮されたのならというなら、それは「強い」だろう。技術的な相性云々以前に、破壊力・耐久力が常軌を逸している、つまり格闘家というよりも生き物として強いキャラは当然上位にくる。
ティラノサウルスが大抵の格闘家よりも強いのが当たり前であるように、範馬勇次郎は強い…という感じで。
ただし、これだけでは全てのキャラクターは判断できない。
 
次に優先されるのは作品内での<格>だ。英語にするとまんまランクだが、私はこれが決め手になると思っている。
その高低は判断の難しいものではあるが、やはりキャラクターごとの格というのは確かにある。
これは作品の中で、板垣先生が如何にそのキャラクターに熱量を込めたか、凄味を持たせたか、エピソードを描いたか…という部分で判断される。
Aランクの項で書いたように、本来はアライJr.がジャックに勝つ予定で描き始めた対戦を「闘わせてみたら、やっぱりアライJr.ではジャックに勝てっこない」と思った板垣先生は、当初の予定をひっくり返して、逆にジャックがアライJr.を完膚なきまでにノックアウトするという結末に変えてしまっている。
これは強さに格があることを最も顕著に表した例だと思う。
『バキ』におけるオリバも、当時の刃牙や死刑囚たちにとって圧倒的な格上として描かれており、実力がフルに発揮される以前から明らかに彼らよりも強いことがうかがえた。
この格がなぜ大事かというと、勝敗による三段論法が刃牙シリーズにおいて有効な時とそうでない時があるからだ。そして、刃牙シリーズは強さという価値を通じての男雄漢比較べ(おとこくらべ)の作品であるからだ。この男雄漢っぷりこそが格なのである。
なので、あまり細かい描写をとって「あっちが強い」「こっちが強い」というよりも、この格を優先させた方が結果的には矛盾の少ないランキングが作成できる。
 
もちろん対決による<勝敗>も大事な要素である。
特に真っ向勝負で問答無用に決着した闘いは決定的な判断材料になる。そういう意味で、最大トーナメント編は環境が均されていたため「どちらが上か」はとてもわかりやすかった。
ただ、問題は「どの程度差があったか」で、こればかりはその闘いその闘いの描写をよくよく見るしかない。
勇次郎にしてみれば勝負の勝ち敗けこそが強さを決定しているのものに他ならないのだろうが、総体的な序列を考える上ではそれのみが絶対の判断材料ではないと思う。
 
そして、次点として採用したのが<状況証拠>である。
例えば、私は郭海皇の師匠をかなり高位にランクインさせたが、郭海皇の師匠はまだ未熟だったころの郭海皇としか闘っている描写はない。
ただ、当時表舞台での中国No.1だった郭海皇にその筋力志向を捨てさせ、拳法の権化にまで成長させたあの老人が並大抵の人物でないことは確かであろう。
そういった状況証拠をかき集めていくのもまた面白いのだ。
他には、この作品においてサーベルタイガーが闘っているシーンなどない。
しかし、勇次郎が800kgはあろうかという巨大な熊のはく製を見て「(刃牙なら)やれば造作もねェ」と言い、サーベルタイガーの骨格標本を見た時には「手こずるな……無傷じゃ済まねェが、檻の中でなら30分以内ってところか」と発言している。このことからサーベルタイガーの強さの位置付けもある程度推測が可能なのだ。
 
その次が<体格>だ。
そもそも主人公の刃牙からしてサイズが小さいし、この漫画では体格差を覆して勝敗が決するなんてのはよくあることである。
ただ、格闘技のセオリーで言えば、体格の大きい人間の方が小さい人間よりも圧倒的に有利である。その理屈自体は作品内でもよく出てくるし、基本的には無視するべきではないと思う。
渋川剛気のような超達人クラスのキャラクターを除けば、特に同一格闘技の選手同士であれば、基本的にはヘビーウェイトの方が強いという判断を下した。
 
そして最後に…これが一番厄介なのだが<作者のお気に入り補正>である。
キャラクター、もしくは格闘技のジャンルによって板垣先生のひいきがある。確実にある。
長年の読者の方であれば「なんでいきなりここでコイツが活躍するの!?」という場面や、「この格闘技はなんかやたらと取り沙汰されるなー」という場面、あるいは「この格闘技の選手は絶対に活躍しないよな」という場面を何度か目撃してきているだろう。アレだ。
直接的な対決シーンのない違うジャンルのファイター同士を比べる場合、異なるタイトルの実績だけを見てもどちらが強いのか判断しづらい。なので、作中で「このジャンルは強い」という扱いをされているものをわずかに優遇させることにした。
基本的にキックボクシングや柔道など一般に強いと言われている格闘技はやられ役に回されることが多い。これは板垣先生ご自身も明言している。そうした方が作品的にインパクトを作りやすく対戦するキャラクターに箔を付けやすいからだ。
ただし、難しいのが、そうした扱いも時を経て揺らぐことがあったりする。特にボクシングに関しては「やっぱり先生ボクシング好きなんだろうな」というのがうかがえて、「不完全な格闘技」としてやられ役になったり、かと思えば不意に強キャラボクサーが出てきたり、扱いが非常に不安定なのだ。
低い位置で安定してしまっているのがムエタイとテコンドー。特にテコンドーは永久に浮上の可能性がないと言えるくらい作中では弱い。
高い位置で安定しているのが中国拳法。雑魚キャラも大勢いるが上位に食い込むキャラもとても多い。

 
…こんなところだろうか。
当然このランキングが絶対というはずもなく、特に対戦相手との相性に左右されやすいキャラクターはどのランクに置くべきかかなり迷った。そもそも弱いキャラクターは一瞬でやられてしまって見せ場が全くないなんて場合もある。その辺は、状況証拠による憶測でしか強さを判断できない。
そんなわけで、「ここはこうだからこっちの方が強いんじゃないか」という意見を受けたらわりと簡単に微調整できるくらいのあそびはある。
ただ、一応、いい加減に配置したキャラは一人もいないつもりだ。全員根拠を以てランク付けした。
そして、できれば一度、徳川の爺さんの気持ちで、あるいは範馬勇次郎の気持ちでこのランキングをご覧になっていただきたい。
Cランク以上の猛者が如何にレアで世界中を探し回ってもなかなか出くわすことがないかを考えれば、彼らがその“レアもの”を見つけた時の喜びようが少し解るだろう。
死刑囚編で労せずしてBランクの怪物たちが集まったときは、徳川の爺さんからしたら爆裂な幸運だったのである。
 
最後に。
恐竜や動物を除いて、作品の中で名前が出てきて、現役の登場人物個人のみを具体的に順位付けするとこういう感じになった↓。
 
1位…範馬勇次郎
2位…範馬刃牙
3位…ピクル
4位…愚地克巳
5位…郭海皇
6位…ビスケット・オリバ
7位…ジャック・ハンマー
8位…烈海王
9位…純・ゲバル
10位…マホメド・アライJr.
11位…渋川剛気
12位…愚地独歩
13位…花山薫
14位…ドリアン
15位…ガイア
16位…劉海王
17位…スペック
18位…柳龍光
19位…龍書文
20位…シコルスキー
21位…アレクサンダー・ガーレン
22位…へクター・ドイル
23位…天内悠
24位…鎬昂昇
25位…マスター国松
26位…鎬紅葉
27位…夜叉猿Jr.
28位…マウント斗羽
29位…猪狩完至
30位…アイアン・マイケル
 
上位30名はこのようになっている。
もし、あなたのお気に入りのキャラが過小評価されていると感じたら、納得のいくランキングをご自身で作成して一人でにんまりとしてみるのも乙なものだと思うぞ!

 
おわり

範馬刃牙 37 (少年チャンピオン・コミックス)

範馬刃牙 37 (少年チャンピオン・コミックス)

*1:『疵面』と『創面』のみに登場する人物は除外する

*2:カマキリは中ボス

魔法少女まどか☆マギカ


【ネタ】…アニメ 魔法少女まどか☆マギカ(2011.1-2011.4) 制作:シャフト 監督:新房昭之 シリーズ構成:虚淵玄
 
【説明】…シャフト制作による日本のテレビアニメ作品
2011年の世界を舞台に、願いを叶えた代償として「魔法少女」となり、人知れず人類の敵と戦うことになった少女たちに降りかかる過酷な運命を、優れた魔法少女となれる可能性を持ちながらも傍観者として関わることになった中学生・鹿目まどかを中心に描く物語。
ニトロプラス所属の虚淵玄がシリーズ構成および全話の脚本を、『ひだまりスケッチ』の原作を手掛ける漫画家の蒼樹うめがキャラクター原案をそれぞれ担当。虚淵が描く緻密で重厚な設定のストーリーに、蒼樹のキュートで可愛らしい絵柄のキャラクターが組み合わされており、こうした組み合わせは岩上の提案による。音楽は梶浦由記が担当した。主要登場人物たちの敵となる「魔女」のデザインや戦いの場となる異空間の描写には劇団イヌカレーが起用され、「メルヘンホラー」とも形容される独自の世界が描かれている。
Wikipedia「魔法少女まどか☆マギカ」より>
 
 
【独断】…恭介ほんとマジぶん殴りたい
アニメを見なくなって久しい。
ここ数年、『キングオブファイターズ』のMr.ビッグの如くボディコン美女を数人引き連れて右手でおっぱいを鷲掴み左手でブランデーをラッパ飲みのリア充生活を送っており、アニメなどというチェリーボーイの現実逃避ツールにかまけている暇など全くなかったのである。
 
スキンヘッドにグラサンのそんなある日、いつも聴いているラジオ番組『おぎやはぎのメガネびいき』で、パーソナリティの矢作さんが突然本作『魔法少女まどか☆マギカ』の話をし始めた。
何でも2012年に入ってから『まどマギ』を見始めてドハマりしたらしく、フリートークの時間をフルに使って1時間近く『まどマギ』を大絶賛。
その熱は一度では収まらず、番組は2012年1月26日の放送から約一ヶ月に渡り『まどマギ』の話題で埋め尽くされ、2月23日のスペシャルウィークでは、『まどマギ』に出演した声優陣をゲストに呼び、2時間番組で2時間丸々『魔法小木おぎか☆オギダ』というパロディコントを行うという暴挙にまで及んだ。
 
いつも何事にも「はー」「うん」「そうだねぇ」くらいしか感想を言わない矢作さんがそこまでハマった作品…
これはひょっとして、アニメに食指が動かなくなってしまった私の枯れ果てた心にも響くのではないだろうか?
2011年、いや、近年最も話題となったなったアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』。私も意を決して全裸美女が組体操で作った人間椅子から腰を上げレンタルビデオ屋にバイクを走らせた(バイク持ってない)。
 
 
虚淵玄先生の描くストーリーを拝見するのは、個人的にはゲーム『鬼哭街』をプレイして以来9年ぶりになる。
虚淵先生というと、やはりハードなアクションとバイオレンス、そして苛烈なストーリーという印象がある。
まどマギ』においても、一見「牧歌的な萌え魔法少女モノ」と見せかけておいて、実際は「少女達が過酷な運命に挑むストーリー」であるということはあらかじめ噂には聞いていた。
人気作なだけあってネットで散発的にネタバレにも触れていたし、大体予想のつく内容かなと思っていた。
 
…ところが…ッ
 
これが実際に見てみると私の安い予想を遙かに上回る素晴らしいデキの作品であった。久々に「アニメってやっぱりいいなぁ!」と心底思った。
正直、見る前は「魔法少女モノの規定路線を残虐ファイトで裏切ってみせたから世間が騒いだんだろ」くらいに思っていたのだが、そんな安易な作品ではなかったのである。

ピンクがまどか、黄色がマミ、赤が杏子、黒がほむら、青だか緑だかよくわからないのがさやかちゃん
 
まずはネタバレなしで感想を書いてみよう。

キャラクター原案は、可愛らしく柔らかみのある絵柄に定評のある蒼樹うめ先生。
蒼樹先生の描く女子中学生達が、キュゥべえというマスコット的な動物と契約し魔法少女となって、魔女と呼ばれる怪物たちと戦っていく…というのが、一応物語の大筋である。
魔女とその使い魔は通常の絵柄とは違う質感で描かれており、サイケなデザインのものが多く、どれもかなり不気味な雰囲気を醸し出している*1。そしてその不気味なデザインに違わず、人を呪い、殺すことのみを目的に存在している。
 
不気味で恐ろしい魔女に戦いを挑んでいく魔法少女たち。そしてどうにも胡散臭い魔法少女の牽引役であるキュゥべえ
前述したが、私はこのアニメが「残酷な展開が多いらしい」ということは予め耳にしていたので、ある程度展開は予想できていたつもりだった。
「多分、魔女に殺されてしまう魔法少女もいるんだろう」
「こちらが“魔法少女”で敵が“魔女”ということは、何か互いに嫌な関係性があるんだろうな」
そのくらいはなんとなく見当をつけながら見ていたのだが…
  
 
いやー、嘗めていました。
いやもう、何度も言うけど、実際見てみたらこれが半端じゃないのである。
どれくらい嘗めていたかというと…
 
ナーメナメナメ、ペーロペロペロ、ナーメナメナメ、ペーロペロペロ、ナメナーメ、ペッペロリーナ、ナメペロナメペロ、ナメナメナメナメ、ペロペロペロペロ、ナッペロナッペロ、ナメンペロスナメンペロス、ナメナメッシーナ、ペペロニーナペペロニウス、ナーメナーメナメナーメ、ペーロペーロペロペーロ、ナメントスメントス、ペロリペロリア、ナーメナメナメナメナメナメナメナメナメナメェ、ペーロペロペロペロペロペロペロペロペロペロォ…
 

…ネタバレ抜きの感想で言えることは上記が限界なので、以下ガンガンネタバレしながら書いていきます。
というか、今回は紹介エントリーというよりも純粋に感想を書きたいので、『まどかマギカ』をまだご覧になっていない方からすると説明不足の点も多々ありますが、よろしければなんとなくでお付き合い下さい。
 
正直なところ、中盤までは凄く面白いとは思いつつも「怠いな…」「これでいいのか?」と感じる部分もあったのである。
それというのも、まず『魔法少女まどか☆マギカ』というタイトルにも関わらず、主人公の鹿目まどかがなっかなか魔法少女にならないのだ。
まどかは同じ中学の先輩である巴マミや親友の美樹さやかなど、魔法少女となった他のキャラクターたちと行動を共にするのだが、自分自身がキュゥべえと契約して魔法少女になることはなく、魔女との戦いも基本的には傍観者の立場でしかない。
いつも怖い思いをしながら周りを気遣ってはいるものの自分が直接戦うことはない。悪い言い方をすれば、ただ迷い、悩み、戸惑っているだけなのである。
そんなまどかに対し辛辣な言葉を浴びせるキャラクターもいる。実際、大半の視聴者も途中までまどかに対してあまり良い感情は抱かないはずだ。
まどかなりに一生懸命なので応援したくはなるが、物語が進むほど状況は悪化していくばかりで、それにただ振り回されているようにしか見えないまどかに対し、もどかしさを感じずにはいられない。
また、魔法少女たちを取り巻く一つ一つのエピソードも鬱屈としている。イヤ〜な雰囲気のリードがあると(いわゆる死亡フラグ)、そのあとに見事に悲劇が待ち構えている。
「うあぁぁ…それ見たことか…」というような具合に、視聴者の悪い予感はその想像の半歩上の形でどんどんと的中していく。
  
 
そんなわけで、見ていて良質な緊張感に包まれつつも、同時に、「果たしてこの物語はこれでいいのか?」と思ってしまう。「これは一体どうすればいいんだ?」と思ってしまうのだ。
何せ、全体的に余りにも救いようのない話なのだ。
魔法少女の牽引役であるキュゥべえの真の思惑は魔法少女の魔女化*2であり、どうあっても登場人物達はその運命には抗えない。魔法少女にならなければ魔女には対抗できない。しかし魔法少女になってしまえば、死ぬまで戦い続けるか、絶望して魔女になってしまうか、そのどちらしか道は残されていない。
一体どういう展開になれば彼女たちが「ただでは負けなかった」というオチになるのだろうか。 
銃や剣が飛び交うスピーディーで迫力のある戦闘シーンも良い。少女たちの真剣な思いが交錯するドラマも良い。緊張感のあるストーリーももちろん良い。
しかし、それで終わっていいのか? 肝心のまどかは惑いっぱなしでいいのか?
どういうウルトラCがあればこの鬱屈とした物語を覆せるというのか。
 
…というのが、第9話までの感想。
魔女との戦いで巴マミが死に、美樹さやかは周りを呪い魔女となり、佐倉杏子は魔女となったさやかと刺し違える。
最終的に絶望と呪いしか生まないものだと明かされる魔法少女のシステム。
そして、生き残った魔法少女暁美ほむらただ一人という状況で、最強最悪の魔女「ワルプルギスの夜」がまどか達の住む見滝原市に迫る。まさに絶体絶命。
仮にワルプルギスの夜に勝ったところで、これまでの犠牲者のことを思うと、そして永久に続く呪いの連鎖を思うと、そこに“勝利”など初めから存在しない。
悲壮感だけが物語を支配する。
 
しかし! 本作『まどかマギカ』は最終的に覆すのである。これを見事に。
ここまでネタバレしておいてなんだが、「どうやって覆したか」は本編の大ヤマ場に当たるので書くのを避けたい。
初めてその場面を見た人は「うおおおォッ!! そうきたかぁぁぁぁぁぁァッッ!!」となること必至である。
 
第10話から最終話(第12話)までは、ほむらとまどかがメインの話となる。
それまで不意に現れては、妙に魔法少女や魔女のシステムに訳知りであるところを匂わせていた魔法少女ほむら。彼女の正体が時間遡行者であることは、ほむらの過去をそのまま描いた第10話で明らかになる。
時間を操る能力を持つほむらは、ワルプルギスの夜に殺されてしまう運命にある友達のまどかを救うために時を遡ってきた。
何度もワルプルギスの夜に挑み、その度に敗北し、まどかを失い、そしてまた時を遡る。劇中の時間軸はほむらにとっては“5周目”に当たる。
時を遡ってきたほむらは、まどかにとっては出会ったばかりの転校生でしかない。
繰り返される出会いと別れ。繰り返すほどに離れていく気持ち。誰からも望まれず、誰からも理解されず、孤独に魔女を狩り、武器を集め、ただひたすらまどかを護ろうとし続けてきたほむらの姿がそこで明かされる。
そして、ほむらと一緒に戦いながら、悲劇的な最期を迎えていく別の時間軸の魔法少女まどかの姿が描かれる。
  
 
第11話でワルプルギスの夜との戦いを控えたほむらは、堪え切れず、まどかに思いを吐露する。

…私ね、未来から来たんだよ。何度も何度もまどかと出会って、それと同じ回数だけ、あなたが死ぬところを見てきたの。
どうすればあなたが助かるのか、どうすれば運命を変えられるのか、その答えだけを探して、何度も始めからやり直して…
ごめんね。わけわかんないよね…気持ち悪いよね。
まどかにとっての私は、出会ってからまだ1ヶ月も経ってない転校生でしかないものね。
だけど私は…私にとってのあなたは…
 
繰り返せば繰り返すほど、あなたと私が過ごした時間はずれていく。気持ちもずれて、言葉も通じなくなっていく。
たぶん私は、もうとっくに迷子になっちゃってたんだと思う。
あなたを救う。それが私の最初の気持ち。今となっては…たった一つだけ最後に残った、道しるべ。
わからなくてもいい。何も伝わらなくてもいい。それでもどうか、お願いだから、あなたを私に守らせて。

このほむらの言葉を聞いた時には「お願いだからこいつらだけでも報われてくれ!」と思わざるを得なかった。
そして、この二人の絆こそが鬱屈した物語を覆す大きなカギとなっていく。 
 
結果的にほむらはワルプルギスの夜に再び敗れる。
しかし、ほむらが何度もまどかを救おうとしたことは決して無駄ではなかった。
キュゥべえにいざなわれ、ほむらに修正され、一番悩み、一番苦しみ、魔法少女と魔女のことを一番考えてきた本編(5周目)のまどかは、それまでのまどかにはなかった決断を下し、絶望に収束しかかっていた物語に大どんでん返しを喰らわせるのである。
魔法少女にもならず、絶望もせず、全てを見て、全てを知って、ただただ堪えてきたまどかだからこそできる大反撃だ。
…どんな反撃かは…こればかりは実際に見ていただきたい。眼球がニュートリノ並の速さで吹っ飛ぶくらい驚くから。
  
 
ゼーガペイン』の時にも書いたが、私は悲劇・喜劇は問わず、物語のオチはある程度明確に描かれたものが好きだ。別にわかりやすい“決着”が着かなくてもいい。ただ、その物語の中で「誰が何をなして」まで描いたのなら、その結果が「どうなった」までは描いてほしい。
思わせぶりな道中で「風呂敷は広げたけど全然まとめきれませんでした。テヘッ☆」だと、その面白かったはずの道中がただのハッタリと化してしまう場合がある。
そういう意味でも、本作『まどかマギカ』は良かったなぁと思う。ハイパーオーラアルティメット強引なまとめ方かもしれないが、終盤の畳み掛けたるや凄まじく、最終的には「これでいいのだ!」としか言いようのない結末を見せてくれる。
 
眠っていたアニメ魂に再び火を着けてくれた『魔法少女まどか☆マギカ』。
可愛らし過ぎる絵柄とタイトルで倦厭される方もいらっしゃるかもしれませんが、アニメ好きならずともお奨めです。
できれば春に見てください。…えー…今これ書いてるの9月なんで、半年ほど寝かせてベストなタイミングで見ましょう。
僕と契約して地下闘技場のチャンピオンになってよッ!
 
おわり

 
【追記】…アクションがいい
あまりずーっとビシバシ戦い続けるアニメでもないのだが、魔法少女の戦闘シーンはカッコイイものが多い。
魔法少女たちは魔法を使いながら自分自身も飛んだり跳ねたり躍動的な動きをするし、魔女との対峙も緊張感を煽るのでこれまたグッとくる。
 
特に頭抜けて素晴らしいのが、第11話のワルプルギスの夜とほむらの決戦。
街中に暗雲と霧が立ち込め、霧に紛れて使い魔たちのパレードが始まる。そしてカウントダウンと共にパレードの最奥に昂然と姿を現すワルプルギスの夜
それに対し、調達できる得る限り最大最強の火力を以て挑みかかるほむら。
もうこのシーンは格好良すぎて、本当にテレビの前で身動きが取れなくなった。
バズーカ数百連射→鉄塔ぶち当て→タンクローリー直撃→ミサイル連射→大規模サーモバリック爆破…このほむらの怒涛の先制攻撃が凄まじいのなんの。
アクションゲームの難ステージを繰り返していると、相手の次の一手を予知した上で反射神経を超える速さで手際良く行動が取れたりするが、このシーンはまさにワルプルギスの夜と何度も戦ってきたほむらならではのコンボと言える。
このシーンばかり繰り返し繰り返し何度も見た。
ワルプルギスの夜の登場からして「ボス戦!」という感じの演出がなされていて否が応でも盛り上がります。
必見。
  
 
おしまい

*1:登場人物の美樹さやか曰く「グロい」

*2:主に破格の潜在魔力を持ったまどかの魔女化

範馬刃牙完結記念 板垣恵介ロングインタビュー


【ネタ】…人物 漫画家 板垣恵介(1957-)
 
【説明】…格闘漫画『範馬刃牙』の完結を記念して週刊少年チャンピオンで行われた作者の板垣恵介氏に対するインタビュー
週刊少年チャンピオン2012年39号に掲載。
範馬刃牙を描き終えた感想、今後の執筆活動や刃牙シリーズの展望などに答えた内容になっている。
 
【独断】…まずは、お疲れ様でしたァッ
範馬刃牙が先週号の週刊少年チャンピオンで完結した。
その感想も書いていないままなのだが、あえて先に板垣先生のインタビューに関して気になった部分を取り上げていきたい。
このエントリーをアップした時点では件のインタビューが掲載されたチャンピオンをまだ買えるので、魂の込もったインタビュー全文は是非チャンピオン本誌を手に取ってご覧になっていただきたい。
今回はおふざけなし。素で感想を書いていきます。
 

刃牙の世界観はずっと続く

まず何よりもこれだろう。
これは「刃牙の世界は板垣恵介が描かなくてもそこに存在し、継続し続ける」という観念的な意味でもあり、具体的に「刃牙はまたいつか再開する」という意味でもある。

物語にピリオド打ったと言ったけれど、文字通り一つの句読点を打ったという感覚しかない。
<中略>
(「いつか再開するのか」と聞かれて)そう解釈してもらっていいですよ。

と板垣先生は明言している。
つまり、刃牙を主軸とした物語の第四部という形なるのか、はたまた各キャラクターにより焦点を当てた群像劇的スタイルになるのかは定かではないが、とにかく刃牙の世界は今後も描かれるということだッッ!
「完結するなら完結しろよ」というご意見もあるかも知れないが、これは素直に嬉しかった。超長期連載とはいえ、刃牙の世界は引き伸ばしの出がらし状態ではなく、むしろ出せる引き出しは各キャラクターを経て増殖し広がりを見せていると思う。
格闘技や武道に限らず、あらゆることに関して板垣先生の造詣は深い。またその深みは時を経るごとに増していった。今後もネタそのものが尽きることはないだろう。
懸念があるとすれば、範馬一家の強さに食い込めるようなキャラクターは安易に出せないし、ピクルvs克巳のような死闘を必然性を以て描けるのかというところだが、これはもう板垣先生の腕を信じるしかない。
 

取るに足りない目的のために巨大な努力を払うというギャップには、カッコよさを感じた

刃牙の“親子喧嘩”を指して言った言葉。これは確かにカッコ良い。
自分たちの至極個人的な事情が世界を揺るがす…ともすれば、こういうのってセカイ系的な軟弱さや物語としての空虚っぷりが浮き出てしまうのだけど、刃牙シリーズの場合は、20年かけて、刃牙が死にもの狂いの努力をして血みどろになりながら勇次郎への挑戦権を勝ち取った経緯をきっちりと描ききっている。
そして倒さなければならない父親が途方もない強さの持ち主であるということを読者にイヤというほど示している。

映画『ダイ・ハード』の中で、ブルース・ウィリス演じる主人公は世界を救うような大活躍をするけれど実は奥さんの機嫌を取っているだけ。
…というのと同様に、世界最強を決める戦いなのに実はただの親子喧嘩、つまり家庭内の問題であるという考え方。

この考えの下に刃牙と勇次郎の闘いは描かれている。
刃牙自身も「範馬勇次郎が世界で一番弱いのならば俺は二番目でいい」と言っている。んなわきゃないんだが、そんな“たかが”を突き詰めていった先が史上最強決定戦であるというのは、やはりカッコ良い。
 

まず挙げるとしたら…やっぱりマウント斗羽かなぁ…(刃牙や勇次郎以外で思い出に残っているキャラは誰かと聞かれて)

私は刃牙シリーズにおいて斗羽の登場というのは一つの賭けであったであろうと思っていたので、これを聞いてニタリ…としてしまった。
というのも、パロディキャラも含めてジャイアント馬場はこれまで数多くの漫画作品に登場してきたが、ここまでガチンコでストーリーに絡んだ強敵として描かれたことはなく、インパクトの強さ、キャラクターとしての立ち位置、描かれるスペックの高さ、全てがある意味では“やっちまっている”キャラなのだ。各要素だけ見るともうこれ以上のものは出しにくくなってしまうというようなジョーカーなのである*1
何しろまず本当に「馬場」だ。100人が見たら10000人は「これは馬場ですね」と言うくらい、そのまんまジャイアント馬場。プロレス界を表立って仕切り続ける「明るく楽しく激しい」あのお方だ。
で、その馬場がパンプアップした筋肉でもって飛び後ろ回し蹴りを放つわけである。地下闘技場のハイスペックレスラーである花田を瞬殺してしまうような、実力的にもプロレス界最強の男として登場する。
表舞台には出てこない秘伝の流派を操る謎の格闘家…とかだったら、ある意味いくらでも出しようはあるはずなのに、そこをあえて「馬場」という現実世界の超大物を使う。これは作品の方向性そのものを決めかねない一手だったと思う。

斗羽は自分にとって「こいつを出したらその後はどうするんだ」っていうくらいのキャラだったのに、彼を登場させてから不思議と魅力を持ったキャラを次々に生み出せるようになった。

板垣先生は連載前から温めていたキャラクターである斗羽をパッと出すことによって、キャラを頭の中で温めていても“次”は生まれないと思い至ったそうである。そしてその考えは最大トーナメント編で大爆発を見せ、以後のシリーズでも、度胆を抜くようなキャラクターがなんの脈絡もなく登場する(そしてストーリー的には破たんを見せる)という板垣スタイルを確立させていった。
 

「もし、あいつがこの世界に出てきたら面白いぞ!」っていう話がもう既に出ている

先ほどの斗羽の話でもあったが、板垣先生は「描きたい・発表したいキャラがいるからそれを描く」というスタイルでもって作品を作っている。
それが最も顕著に表れた例がピクルだろう。ほんっとうになんの脈絡もなく原始人ピクルが登場した。そして彼のためだけに登場エピソードが単行本丸々一冊外伝として描かれた。
また、シリーズ第二部の『バキ』も「描きたいヤツがいる」の塊だった。ヤバさ満点の死刑囚たち、やはりなんの脈絡もなく出てくるオリバとアライJr.。郭海皇が描きたかっただけじゃないのか中国大擂台賽。
板垣先生の「発表したいキャラがいるから我慢できずに描いてしまう」という癖を理解せずに生真面目にストーリーを追おうとすると、読者は「〜〜〜ッッ!!?」となる。それを理解している読者でも「〜〜ッ!!」となる。烈海王ボクシング編では数多くの読者が涙穴に水鉄砲をくらったジャック・ハンマーのようになったことだろう。
しかし、そうやって傍若無人に登場してきたキャラクターたちは確かに物凄く魅力的なのだ。

「やらないではいられないだろう」というのが実感かな。

描かずにはいられないようなキャラクターが既に生まれているというのは非常に心強く楽しみだ。
 

まずは休ませてください(笑)

週刊連載をしながら他の連載も掛け持ちし、数々のイベントや取材に足を運び、スポーツも欠かさないという板垣先生のバイタリティたるや尋常ではない。
日に30時間の執筆という矛盾が生み出したグラップラー刃牙シリーズ。板垣先生がマックシング状態のジャック・ハンマーのような貌になる前に、ここは一度ゆっくり激しく休んでいただきたい。

 
おわり

フィギュアーツZERO 範馬 刃牙

フィギュアーツZERO 範馬 刃牙

*1:今となってはそれを超えるキャラクターだらけだが

そうだ、おっぱいの話をしよう


【ネタ】…おっぱい
 
【説明】…女性のおっぱいに関して深夜に静かに語るエントリー

 
【独断】…まずは一礼
ここ数年私は怒っている。
皆さん、ネットを徘徊していてこのような顔文字をご覧になったことはないだろうか。

( ゚∀゚)o彡゜おっぱい!おっぱい!

…なんだこれは?
どうやらおっぱいに対する礼賛であるらしい。
テレビ番組やアニメや漫画などでおっぱいが強調されたシーンが出てきて、それらのキャプチャー画像がネット上に貼られると上記の定型文がレスポンスされる。ネットでのアニメ実況などでは巨乳の女性キャラが登場するとほぼ必ずこれに類するレスが付く。一応礼賛ではあるが単なる習慣としての意味合いが強い。
他にも、昨今のネット上では「おっぱい」という単語が、いや、存在そのものが、まるで単なるネタの小道具や自己顕示のダシであるかのように扱われている。
「おっぱいの事を明け透けに好きだと言える俺って爽やかだよね。良かったら揉ませてよ!」
「女だけどおっぱい好きを公言する私ってちょっと変わり者だよね。そんな私が好き!」
非可逆圧縮をおっぱいという単語で喩えるとこんな感じ。どう?僕ってユーモアあるでしょ?」
…はーはー、おっぱいおっぱい。皆、確かに爽やかで懐深くユーモア豊かである。
しかしだ、彼らは本当におっぱいが好きだと言えるのだろうか。好きではあろうが、果たしてそれは“愛好家”の域にも達していないのではないか? ただ「おっぱいおっぱい」と言ってみたかっただけではないのか?
 
あえて言おう、カスであると!
 
例えば、「サッカーが好き!」という人が日本代表戦しか見ていなかったら、その「好き」が偽りではないにしろ「ニワカファン」と言われて然るべきだろう。
コアなサッカーファンからしたら、彼らと一緒になって応援するのはまだ良しとしても、「カガワ!カガワ!」「ナガトモ!ナガトモ!」「本田△本田△!」とノリだけで選手名を連呼されたら鬱陶しいはずだ。「お前が香川や長友や本田の何を知っている!?」と。
おっぱいも同じである。
私はおっぱいが好きだ。本当に好きだ。そして真におっぱいが好きな人間からしたら、ネットの流行りとノリだけでおっぱいおっぱいと囃し立てられるのは我慢がならないのだ。「そこに劣情はあるのかい!?」と、強く強く問い糾したい!
 
…と、とりあえず昨今感じていた怒りをぶちまけたが、コレ↑をテレビ朝日の『マツコ&有吉の怒り新党』に投稿して採用されたらどのようなコメントをされるのだろうか。
 
マツコ「まぁ、あたしもこんなだから、おっぱいに関しては複雑な思いもあるけどさ…この人はアレでしょ、ちょっと気にし過ぎでしょ。別にいいじゃない周りがどう盛り上がってたって、誰に迷惑掛けているわけじゃないし〜www」
有吉「そう…っすねww。わりとどうでもいい話ですよね、コレはww」
マツコ「でしょぉ〜w」
有吉「でも、オレなんとなくこういう気持ち自体は解りますよw。大して思い入れもねぇくせにクソ面白くもねぇネタで盛り上がりやがってよっていうww」
マツコ「まぁね〜、本当にそれだけ思い入れがあるんだったらね〜。でもネットでおっぱいがどうのって話でしょww? この人いくつ? 29ww? あんたそんな事で気に病んでいる暇があったら仕事に打ち込みなさいよぉ〜wwww」
 
…はい。
 
かつて私は友人のGOPやPとクリスマスの夜に集まって、【どの二次元女性のおっぱいが最高であるか】というテーマで各自資料を用意してプレゼンし合ったことがある*1
それぞれ数週間に渡り準備を重ね、私もアニメ『ギャラクシーエンジェル』の蘭花・フランボワーズを中心に、ゲーム『CAL2』のシェラザードなど、色気のあるキャラクター数人を候補に挙げた。
酒も入りぐでんぐでんになりながらも討論は盛り上がりに盛り上がり、審議は数時間にも及んだ。結果、意外な人物が最優秀賞を受賞した。
最優秀賞受賞者の名はハマーン。そう、アニメ『Zガンダム』『ガンダムZZ』に登場するあのネオ・ジオンの首領ハマーン・カーンだ。
友人のPが『ガンダムZZ』のOP曲「サイレントヴォイス」の歌詞解説からプレゼンを始め、ハマーンがこれまでに着てきた衣装をそれぞれにピックアップしていった。 そのハマーンに対する熱意たるや忠臣マシュマーのそれと等しかった。
プレゼンを聴いている我々も最後は涙混じりになって、「そうだな!ハマーンのおっぱいは最高だな!」と、同意するに至った。
今にして思えば地獄のようなイベントではあるが、とても良い経験になった。あれからエロに対する目が変わったもの。

 
おっぱいに限らず、エロというものはただそこに女体があればいいというわけではない。
例えば、18禁のアダルト動画なんかは山とある。ただ女体が見たいのであればそれでイナフなわけだが、それらの最大限にエロエロしている動画が「女子アナがパンチラした!」という“スクープ”に負けてしまうことなんかはよくあるだろう(だろうって言われても…)。
エロというのは「対象に対する好み×露出(見せ方)×有難み」で決まる。二次元・三次元問わず。
私は件のプレゼン大会をした時にこの「有難み」の観点を欠いていた。
“あの”ハマーンのおっぱい…という事をリアルにリアルに突き詰められたとき、それを目にすることが如何に困難であり、禁忌であり、裏返してみれば歓喜を呼ぶか、想像してしまったらとても敵う気がしなかった。…エロ過ぎるッ。
おそらくは、彼女が目の前で露出するようなシチュエーションに恵まれたとて、私は実際に彼女の胸を直視することなどは出来ないだろう。触れようとすれば、その手が震え力など入らないであろう。そういうことだ。
…どういうことだ?
 
とにもかくにも、おっぱいに対する有難みを、私はあの時本当に理解し噛みしめた気がした。
便宜上はやはりあのプレゼン大会においてハマーンが最優秀ではあったのだが、同時に世の中全てのおっぱいは有難く貴賤なきものだと思えるようになった。
大好きだったおっぱいがより一層好きになり、神々しく輝いて見えるようになったのだ(病気)。
人気少年漫画『トリコ』でも、現在、主人公のトリコが食への感謝を忘れない「食義」の修業の真っ最中だが、あれと似たようなもの…と考えていただいて差し支えない。「ぱい義」を見出したのである。
だからこそ、おっぱいをネタトークの肴にするような昨今のネットの風潮を遺憾にも思っている。
 
さて、散々っぱら観念的なことを言ってきたが、私自身は具体的にどのようなおっぱいが好きなのか。形状、質感、その他諸々…
…残念ながら、語り尽くしたいところではあるのだが、私の文章力で理想のおっぱい像を詳細に書き綴るとどうしても下品になってしまう。大変申し訳ないがここではその回答を差し控えさせて頂きたい*2
ただ、やはりわりと大きいのが好きです。あと後ろ斜め上から覗き見るようなアングルが好きで、おっぱいが濡れた感じだとより一層最こ…
 
おわり

 
【追記】…エスポール
女性のインナーウエア専門メーカー・エスポール。
ファッショナブルなデザインと機能的なつくりの商品が人気で、最近話題になっている企業である。
先日、このエスポールの社長さん(おじ様)が服の上から見ただけで女性のカップとサイズを言い当てるというスゴ技をテレビで披露していた。
そこそこ厚着をしている女性でもズバリと言い当てられていて本当に凄かった。あの技を是非とも習得したい。
補整下着とかも全部見破れるような写輪眼の持ち主になりたい。
 
おしまい

*1:主催はP

*2:真面目な話、このブログ一応全年齢対象を標榜しています

俺の悩みを聞け


【ネタ】…悩み
 
【説明】…私が最近悩んでいる事を列挙し解決策を模索するエントリー

 
【独断】…深刻
■ IT革命について行けない
とある縁からiPhoneを渡されて2年くらいになる。現在はiPhone4Sに乗り換えていて2012年現在最先端の装備をしていると言える。
…のだが、2年の間に入れたアプリケーションは一つもない。使っている機能は電話とメール(というかメールも使えるようになったのはつい最近)とiPod機能だけ。そこら辺の小学生に「スマフォの意味ないんじゃねwwww」とバカにされる始末。
その他、大抵の機械のことがわからない。
うちにハードディスクレコーダーがあるのだがこれも使い方がわかっていない。
知り合いに設定してもらってアメトーークが毎週自動的に録画されるようになったのは良かったのだが、再生方法がわかるまでに時間がかかり、番組が10数週分ストックされてて、やむなく一気見してアメトーーク漬けになる始末。
TwitterではSkypeに誘われることがしばしばあるのだが、そもそもSkypeがなんなのかわかっていない。
調べてみると、インターネット回線を利用したテレビ電話的なものでカメラを付けると互いに顔を見ながら話すこともできるとか。
…これはいわゆるビデオチャットというやつではなのだろうか。詳しくは知らないがビデオチャットというとエロいアレであろう。Twitterの人達って随分ライトにエロいお誘いをしてくるものだなと驚愕を禁じ得ない。
良い世の中になったものだ。
新しいメカが登場して普及していく背景には必ずエロが絡んでいる。
私も今一度リビドーを奮い立たせ、iPhoneにエロアプリをガンガン入れて、ハードディスクレコーダーをエロ番組で埋め尽くして、Skypeをフル活用して立派な出会い厨になりたい。
 
■ スクワットをしているとゲロを吐いてしまう
牛丼食べる→ウェイトトレーニングに行く→スクワットベスト記録に挑戦→ベルトがん締め→ボトムで腹圧MAX→リフトアップと同時にせり上がる牛丼→ゲロ噴射→記録更新!→ゲロ掃除
 
■ 職場でサバを読んでしまう
貫禄がないのかなんなのか知らないが、私は職場で先輩からも後輩からも実年齢よりに若く見られていることが多い。
周囲の人達の年齢から冷静に逆算すれば私が今年で30歳になるということは分かるはずなのだが、イメージ先行でなんとなく26、7歳くらいに思われている。
若く見えるのは結構なのだが、年齢がかなり大きな要素になる仕事ということもあって、これで実年齢を言った場合に「ええっ!?お前もうそんな歳なの!?」と言われるのが想像に難くない。で、言葉にしないまでも、「もう後がないよねー」って思われるであろうこともわかる。
そんなわけで、30歳という節目を迎えた今年、年齢を聞かれた場合にわずかながらサバを読むようになってしまった。
「今年は29歳です」と答えている。
私の誕生日は12月22日なので、確かに今年の内の98%は29歳として過ごしている。これは嘘ではないだろう。
しかし、「29です」って言っても結局方々で「ええっ!?お前もうそんな歳なの!?」って返されるのでいつも傷ついている。
 
■ 自分にも嘘をついてしまう
自分自身も30代に突入するというのはショックである。少年漫画に30代の主人公がいるか? 剣心だって28歳(ニート)だぞ。
アメリカのシチュエーションコメディ『フレンズ』の中で、30歳の誕生日を迎えたジョーイという登場人物が「神様!なんで!オレだけは30歳にしないと約束したのに!」というアホなセリフを放っていたが、今現在私も同じ心境である。
…いや、オレだけは絶対に30歳にはならない! なってなるものか!
女性の中には「私は永遠に17歳です」と自称する宗教が一部で流行っているようだが、私も今後この方式で行きたいと思う。
男の程良く若い時期って27歳くらいだと思う。若ぶれもするし、大人の顔もできるし、すげー良い塩梅。
というわけで、私はここに男のための「27歳教」を起ち上げたいと思う。
ご賛同いただける方は心の中で「オレも、27歳だ…!」と、そっと呟いて欲しい。
 
■ 趣味がない
Twitterを眺めていると、フォロワーの皆さんが様々な趣味を持っているようで実に楽しそうだ。それぞれ自分の好きなジャンルに関する造詣も深くて、本当に尊敬することしきり。
別に他人に誇るために趣味を持ちたいわけではないのだが、やはりこの歳で仕事以外になんの嗜みもないってのはちょっと寂しい気もする。
そんなわけで、実は最近、映画鑑賞を趣味にしようかと思っている。
このブログでも以前書いたが、私はエロシーンが目当てで高校時代だけで1000本近い映画を見ている。欧州モノをよく見ていたというのがいかにもマニアックで“趣味の人”って感じがする。
ハリウッド大作の真っ当なレビューを書いてもガチ映画マニアの劣化版になってしまうので、「T-260Gさんに映画のこと聞くと、乳首の見えるヨーロッパ作品について凄くよく教えてくれるんだよ」という方向で評判の人になりたい。
 
■ ブロック崩しは元々はエロゲーではなかった
そんなバカな。背景のエロ絵もなくただブロックを崩すだけで何が面白いというのか。
 
■ ブラックサンダーが美味い
私は子供の頃にあまりお菓子を貪り食う習慣がなかったのだが、もし子供の頃にブラックサンダーの存在を知っていたら、あらん限りの小遣いでブラックサンダーを買い占めていた可能性がある。
30円であの美味さはやば過ぎるだろう。そして30円であのカロリーはやば過ぎるだろう。あらゆる意味でコストパフォーマンスが良過ぎる。子供の小遣いでも1000kcalくらい簡単に摂れてしまう。
この先、私に子供が生まれることがあったら、お菓子の類は厳しく制限し、特にブラックサンダーに関しては「子供が食べると死ぬ」くらいの事を言って絶対に手を付けさせないようにしたい。
あれはブラックカレー並にやばい。美味いけど。美味いからやばい。
 
■ オケサナマコがTENGAに似ている
どうしたらいいんだ。
 
■ 「底辺」という言葉が気にかかる
数年前から「底辺」って修飾語が流行っているけど、「底辺」って元々が結構強い言葉だと思う。
基本的には卑下というか自称する形で「底辺絵師」とか「底辺歌い手」とかって表現が用いられるけど、彼らが“底辺”的な立場じゃなくなったとき、まだ“底辺”にいる人をなんと言うのだろう。多分、なんとも言わないんだろうとは思う。
腐女子」も卑下から生まれた言葉だけど*1、こっちはなんとなくユーモアがあるし応用も利く。
「底辺」はやっぱ言葉として強い気がする。
自分が遜り過ぎると他人も巻き込んでしまうという事を無視している感がある。
でも、代替案があるわけではないので「底辺」でいいです。
というか、管理人が「芋虫」を自称するブログでよくも言う。…いや、でも、芋虫はそのうち立派なモスラになるから。
 
■ 『ベヨネッタ』を2年以上積みっぱなし
積みゲーなんてこさえるヤツはソフトをバカにしている! 死んだ方がいい!」くらいの事を言っていた私が、絶対に面白いと判っているゲームソフトを2年以上も積んでいるとは…。このエントリーも陰腹で書いている。
あと、なんかどうも気付かない内に『アーマードコアⅤ』も発売していたようで…自らの魂そのものと言えるようなシリーズ作品を発売から1ヶ月以上も放置しているというのは我ながら本当に万死に値すると思う。
「俺にはゲームしかない。ゲームだけが俺のリアルだ」ということを今一度思い出さなければならない。
同級生2』をやり過ぎて、ゲーム内の冬休みで自分のリアル冬休みを消化しきったあの頃の俺を取り戻すんだ。
 
■ 『ポケットモンスター』をやってみたい
全くやったことがない。
ポケモンの第一作が発売された当時、私は中1だった。ギリギリながらポケモン世代ではないのである。
世代じゃないと言っても超大ヒット作品なんだから何かの拍子にやってみれば良かったじゃんとは思うんだけど、食わず嫌いが酷すぎて、人気が出れば出るほどに中二病的天の邪鬼気質が働き、ポケモンを倦厭するようになってしまっていた。
中学生の時分、『タクティクスオウガ』や『EVE burst error』なんかの比較的高い年齢層向けのゲームにハマっていて、「ポケモン? あんなものは児戯に過ぎん」と考えていたのだ。いや、そりゃ、確かに児戯なんだけどさ。
いつか飽きられて人気も下火になるだろうと思いきや、第一作の発売から17年経った今でもシリーズ作品は出る毎に何百万本も売れ、テレビアニメも大好評で超長寿番組になり、もはや完全に一つの文化にまで発展してしまった。
私はエロ同人くらいでしかサトシたちの活躍を見ることはなく、一部のモンスターの特技を卑猥なものだと勘違いし続ける日々。
…で、まぁ、ゲーム本編はやってみたら絶対に面白いと思うのだ。
大人も子供も、ライトユーザーも重度のゲーマーも、あれだけみんなして「面白い」「面白い」と言ってるソフトは今時珍しい。シリーズ作品毎の好き嫌いはあっても、ゲームとしての根本的なデキを批判するような話はまず聞いたことがない。
だから、今更ながら恥を忍んで是非ポケモンをやってみたいなぁと思う…のだけど、やる以上はシリーズ第一作目からやりたい。となると途方もない時間が掛かるし、ひょっとしたらゲームボーイを買うところから始めなくてはならない。今時「ポケモン言えるかな?」つって初代ポケモンのモンスターを必死扱いて憶えたところでそれを共有できる相手もいない。
始めるとしたら孤独な旅路である。いつものことだけど。
今のところモンスターはコイキングしか知らない。コイキングだけでクリアできるものなのだろうか? コイキングがいないシリーズ作品はどうしたらいいんだろうか。
 
おわり

ポケットモンスター モンスターコレクション AG # 129 コイキング

ポケットモンスター モンスターコレクション AG # 129 コイキング

*1:むしろ今となってはマジョリティになっているから、卑下どころかそこのけって感じ