ゲッサン 2010年5月号


【ネタ】…雑誌 小学館 ゲッサン 2010年5月号
 
【説明】…小学館が発行する日本の月刊少年漫画雑誌
2010年4月12日発売。創刊第12号。ターゲットは中高生以上を中心として幅広い年齢層としている。
キャッチコピーは「漫画力絶対主義」。また「男の子が自立するために絶対必要なふたつのキーワード」としてアイデンティティー「愛と勇気」を掲げている。
 
【独断】…取り扱い店舗が減っている気がするのは気のせいの巻
04月12日のゲッサン発売日、入荷直後のゲッサンを入手しようと深夜に近所のコンビニを車で回る。
なかなかゲッサンが見当たらないものだから、数店舗を巡ってみたのだが、それが丁度本の運送屋さんと同じルートだったらしく、行く先々でその運送屋さんと顔を合わせることになってしまった。
むこうからしたら、私は、なぜか先回りして店で待機している謎の男だろう。結構怖かったんじゃないだろうか。RPGでは主人公達の旅を先回りしている行商人なんかがよく登場するが、実際にそんなのがいたら不気味なことこの上ないわな。
結局、計4回も待ち伏せをするハメになってしまった。春先にストーキングってのも粋なものです。
 
そんな待ち伏せ雑誌ゲッサン
今月も粗筋省略で、気になる作品をピックアップ。
 

『妹先生 渚』村枝賢一
情熱妹教師マンガ。新連載。
なんと『光路郎』の20年越しの続編。渚が24歳の若手教師になっている。
私は村枝先生の描く熱くて渋い男性キャラが好きなので、女性主人公ってのはどうなるのか今一つ見当がつかない。
次回はなぜか一ヶ月空けて、7月号に掲載。
 

とある飛空士への追憶…原作:犬村小六 作画:小川麻衣子
御令嬢空輸マンガ。
まだ無人島で療養中。フャナとシャルルがいい雰囲気で無人島生活をしている。
そういう絵柄なのか、省エネなのか、やっぱり全体的に線が少ない。「絶世の美女」という設定のファナが、髪をバッサリカットしてシャルルの前に現れる…このシーンはシャルルごしに読者にも「ドキッ☆」とさせるシーンだと思うのだが、絵的にはわりと淡白に流されている。
ただ、やっぱり雰囲気はイイ。くどくならない範囲で彫りが深くなれば嬉しいんだが…
 

ここが噂のエル・パラシオあおやぎ孝夫
萌え萌えハーレム女子プロレスマンガ。
エル・パラシオの他に女子プロレス団体が登場する。その名は「H.E.A.t」(ヒート)! そして案の定乱闘展開!
賑やかになってきて良い感じである。ケツ丸出しジャイアントスイングも炸裂していた。
このマンガ、女子プロレスを題材にしているのに、女子プロ市場が小さい事を肯定してしまっているところが好きである。そんな中でエル・パラシオのみんなが頑張るってところに魅力を感じる。
ちなみに、あおやぎ先生はTBSラジオ「アクセス」のリスナーだったようだ。番組が終わってしまって残念そうにしていた。…というか、この先生、残念な報告しかしていない気がする。
 

マコトの王者 〜REAL DEAL CHAMPION〜』福井あしび
人格入れ替わりボクサーズ・ロードマンガ。
青コーナー(天堂サイド)が爆裂にカッコイイ。5階級王者との一戦に向けた天堂が完全に戦闘モードに入る。
超一流ベテランボクサーとしての技術と、それをフルに発揮できる若くて最高性能の体…これは天堂が魅せてくれる予感がする。
赤コーナー(大地サイド)に巻き返しはあるのか!? 美女とのキスで墜ちている場合ではないぞ!
 

『QあんどA』あだち充
幽霊共存型青春ラブコメディマンガ。
今月もパンツの雨霰。
自分の魂と引き替えにJKのパンツを描いているあだち先生。やはりこんなステキな大御所作家は他にいない。
前回出てきた柔道女にとって主人公・厚は「初恋の人」だそうだが…
相変わらず路線が固まらない作品です。
 

『よしとおさま』四位晴果
御庭番スタイルBLギャグマンガ
主人公・善透の前に現れた腹違いの妹・葵。犬飼グループの財産+サビ丸の相続&所有権を巡って、兄妹の間で骨肉の争いが繰り広げられる(「黒ひげ危機一発」等で)。
今月は文句なしにイイ。善透も葵もちゃんと人間味があって安心させられる。
ただ、BLウケを狙ったマンガは、横やり女性キャラが登場すると大不評を喰らう…という噂を聞いた事があるのだが、実際どうなんだろうか…
 

忍びの国…原作:和田竜 作画:坂ノ睦
戦国忍者バトルマンガ。
伊賀は急速に内部崩壊を始める。このままではどう見ても伊勢の勝ちだが、一体この後どうなるのか。
話自体は面白いが、どうにも空回り感がある。少年マンガとして感情移入のしどころがない。
 

『アサギロ 〜浅葱狼〜』ヒラマツミノル
沖田総司マンガ。
「島崎勝太」改め「近藤勇」が道場に帰ってくる。留守中に山南さんに道場を乗っ取られてしまっていたが、それに関して全く動じない男っぷり。
次号はついに山南vs近藤の直接対決!
ゲッサンの中で一番ストレートに面白い作品。
 

アオイホノオ島本和彦
漫画家志望者マンガ。
今月の名言…特になし!
アニメ制作で傑作を連発している魔人・庵野秀明。大学内で彼の存在は日に日にでかくなっていく。焔もそれに当てられるが、現時点ではまだまだやる気をチャージ中。相変わらず映画『ロッキー』の真似をする日々。
それにしても、相っ変わらず山賀博之学生(現ガイナックス社長)は悪そうなことしか考えていない。
「アンノ…こいつの成長は著しい…(中略)こいつは、やはり俺の食いダネになる男だ…!!」
お前は同人ゴロか!
…関係ない話だが、学食ネタとウォークマン登場のエピソードが良かった。80年代の大学内ってあんな感じだったのかな。
 

リンドバーグアントンシク
大空恐竜マンガ。
飛行大会開催! 街は賑やか、姫様は傍若無人、いやーイイ感じです。
…それにしても、掲載順がいつも後ろの方だから、ひょっとして『リンドバーグ』って人気ないのか?…と、心配してしまう。
今回、最後のページの描写と編集のアオリが、何やら近日最終回であるかのような雰囲気を出しているし…
多分考えすぎだと思うが、むちゃくちゃ好きな作品なので是非ともガッツリ連載して欲しい。
 

『タイムメール』鯨統一郎
過去の自分にメールを送りつける読切型小説。最終回。
毎回漫画誌に違う味付けを持ってきてくれていた『タイムメール』が終了。残念だ。
最終回は結構強引な話だが、まとめとして面白かった。
 

信長協奏曲石井あゆみ
戦国ファンタジーマンガ。
今回は尾張の地盤固め。瀬戸物の開発、兵農分離などのお話。
どういう内容であれ、毎回、最後は帰蝶とラブラブで終わるのがこのマンガのいいところ。
 

『仕事場見たいし!』横山裕二
ゲッサン連載漫画家紹介マンガ。
マタギではなく熊の方…でお馴染みの村枝賢一先生との熊本取材後編。
ほとんど温泉につかるだけで初日・2日目を潰してしまったが、最終3日目でラストスパート! 猛取材が始まる。
しかし、横山先生は強行スケジュール回避で理容ムラエダ(村枝先生のご実家)で村枝先生のお母さんを取材。
ほとんどただの熊本温泉旅行。
 
★ まとめ ★
最近、ゲッサン誌上で本当に好きな作品がいくつか出てきているので、買うのがにわかに楽しみになってきた。
創刊からずっと買ってて、1年掛かってようやく「にわかに楽しみ」というのも変な話だけど…
 
それにしてもどんどんオッサン臭い雑誌になってきている気がする。
果たしてリアル少年は読んでいるのだろうか。
スピーディー&スタイリッシュなだけで中身が全然無いバトルマンガとか、不条理ともいえるアホ展開連発の萌え殺しマンガとか、個人的には今後そういうのも見たい。
 
おわり

ゲッサン 2010年 05月号 [雑誌]

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