ゲッサン 2010年8月号


【ネタ】…雑誌 小学館 ゲッサン 2010年8月号
 
【説明】…小学館が発行する日本の月刊少年漫画雑誌
2010年7月12日発売。創刊第15号。ターゲットは中高生以上を中心として幅広い年齢層としている。
キャッチコピーは「漫画力絶対主義」。また「男の子が自立するために絶対必要なふたつのキーワード」としてアイデンティティー「愛と勇気」を掲げている。
 
【独断】…ネタバレ注意!
なんか今月は連載作品が平均して面白く、結構本当に良かった。
ピックアップ作品も今回は多いので、すぐに行きましょう。粗筋は例によって省略! やってやるぜ!
 

『Waltz』…原作:伊坂幸太郎 漫画:大須賀めぐみ
殺し屋育成漫画。
話が多角的に展開されて面白くなってきた。
単純に考えられる今後の展開としては…紆余曲折あって、蝉と首折りが意図せず協力してチクタク一味を皆殺し…という感じか。しかしそんなカンタンには事が運びそうにない雰囲気がある。
最近、認めたくはないのだが、私まで「蝉…カワイイな」と思うようになってきてしまっている。
 

とある飛空士への追憶…原作:犬村小六 作画:小川麻衣子
御令嬢空輸マンガ。
無人島脱出。図らずも、島での生活はファナとシャルルにとって楽園のような一時だった。
しかし、脱出早々天ツ神空軍に捕捉されるサンタ・クルス。大編成で猛攻を仕掛けてくる天ツ神。しかもその中にはエースパイロット「ビーグル」までいる。まさに絶体絶命。
例によって描き込みは少ないけど、アクションの連鎖やコマ割りが上手くてわりとスピード感はある。
さぁ、どうなるか。
 

『QあんどA』あだち充
幽霊共存型青春ラブコメディマンガ。
そういえば「露天風呂付き温泉宿一泊二日の新入部員合宿」なんて話あったな。「読者が忘れちまうじゃねえか!」って、とっくに忘れていました。
今月は珍しくパンチラがなかった。
 

ここが噂のエル・パラシオあおやぎ孝夫
萌え萌えハーレム女子プロレスマンガ。
夏祭り。さり気なく商店街会長登場。なんと故・ジャイアント馬場さんだった。
今回は陽向と桜花がメインの話。
JCとデートして、おっぱい触って(不可抗力)、浴びるように酒飲んで、美人の浴衣の裾めくって、やりたい放題の忠輔。これぞあおやぎフルコースである。
それにしても頑としてマリーさんがメインの話は描かないあおやぎ先生。年増に厳しいマンガである。
 

ハレルヤオーバードライブ!高田康太郎
ハイスクールバンドラブストーリーマンガ。
恋の力で久々に小雨覚醒。神ヴォーカル再び。本当に青春ド直球な作品です。
大観衆の前で小雨が爆発するところが早く見たい。
 

『妹先生 渚』村枝賢一
情熱妹教師マンガ。
ミス夏みかんコンテスト。
思ったよりアクティブで明るい作品になりそうな気配がする。そうなってくれると嬉しい。嬉しいのです。
 

『よしとおさま』四位晴果
御庭番スタイルBLギャグマンガ
こんなBL…こんな…こんなBLなど…(元気玉をくらったときのフリーザ風)
忍の里編その2。にわかに仲良くなってきている善透とサビ丸。
善透はひょんなことから忘れていた記憶を掘り返される。その回想でショタ版の善透とサビ丸が登場。…まぁカワイイこと。
二次裏からおちんちんランドの住人たちがやってこないか心配である。
 

忍びの国…原作:和田竜 作画:坂ノ睦
戦国忍者バトルマンガ。
金の力で伊賀全開。無門フルブースト。黒い風が伊勢の兵を斬り刻んでいく。無門カッコイイです。
絵柄のせいか、スピード感は欠けるけど見応えのあるアクションになっている。そういう意味で『飛空士』の逆。
でもやっぱ無門の動きはもっと“速さ”がほしい。
 

アオイホノオ島本和彦
漫画家志望者マンガ。
今月の名言…「高橋留美子は…タイミングだけで生きている!!」
方々にICBMを撃ち込んでいく作品である。そのうち、撃ち上げたミサイルがそのまま落下してくるのではないだろうか。
ここで言う「タイミング」とは、マンガやアニメにおける魅力的なキャラクターの描き方についての話である。絵が鍛錬されているとかそういう上手さではなく、描くキャラのつかまえ方が上手いのが「タイミングが良い」…のだそうである。
いつにも増して曖昧な話だが、なんとなくわかる気がする。
なんかツボにくる描き方をする人ってのは確かにいる。単純な画力だけで言ったらその人の上は沢山いる。しかし、その人のキャラの描き方がなんともツボにきてしまう。さらに言えば、時代に合ってる、程良く時代を先行している。
もちろん件の発言はホノオくんの頭の中で展開された暴言に過ぎず、高橋留美子先生には言わずもがな確かな実力がある。しかし、それはそれとして、やっぱ言われてみれば、高橋先生の“タイミング”の良さは天才的なものがある気がする。
…うーん、今、一番“タイミング”がいいのは…京都アニメーションか? こちらも実力は凄いが。
 

『アサギロ 〜浅葱狼〜』ヒラマツミノル
沖田総司マンガ。
戦う事しか考えていないアホ沖田と、つれないイケメン土方。面白い絡みである。
次号、土方の実力が明かされる。期待大!
 

『怪、刺す』…原作:木原浩勝 作画:伊藤潤二
実録怪談マンガ。
小説だった作品がなんかマンガになった。
失礼な話だが、伊藤潤二先生の絵は見ているだけで楽しくなってきてしまうので、この読み切りは凄く嬉しい。連載になってくんないかな。
 

マコトの王者 〜REAL DEAL CHAMPION〜』福井あしび
人格入れ替わりボクサーズ・ロードマンガ。
赤コーナーがようやく具体的なトレーニングに入る。インファイターとしての瞬発力を養うための階段ダッシュを敢行。…って、わりと普通の出だしだが、ベースづくりはそういう地道なことを積み重ねるしかないんだよな。
しかし、普通にやっているだけでは、今の天堂に勝つのは不可能だ。何か秘策はあるのだろうか。
青コーナーは5階級王者ジョーンズがついにギアを上げる。鬼神の如きラッシュに天堂はただただ耐え続ける。
固いガードに業を煮やしたジョーンズは下卑た挑発をするが、それが逆に自らの隙をつくり、天堂の会心の一撃を喰らう。そんな安い挑発に乗る天堂ではない!
うーん、とにかくイイです。来月も楽しみだ。
 

『いつかおまえとジルバを』横山裕二
HENTAI猫マンガ。
「ブラジャーを…拾ってしまった。」というセリフから始まるマンガ。
ホントどうしようもない。
 

リンドバーグアントンシク
大空恐竜マンガ。
飛行大会を工夫と根性で乗り切ったニット。
一方シャークは女王暗殺に出向くが…
毎回書いてることは少ないんだが、ゲッサンの中では一番好きな作品。とにかく、このマンガは最高だぜ。
 

信長協奏曲石井あゆみ
戦国ファンタジーマンガ。
タイトルの「協奏曲」の意味がようやく明かされる。
信長に成り代わっていたサブローの前に、本物の信長が再び現れる。サブローに織田家の嫡男の座を押しつけて方々を転々としていたようだが、今回、サブローの家臣として仕えに来たのだ。
その名を「明智光秀」と改めて…
うおぉ…これは…これはちょっとやられた。面白い、面白いぞこれは。
…それはともかく、一応サブローも帰蝶の心配をしていて安心した。たまには「美しい」くらい言ってやれ。
 

『仕事場見たいし!』横山裕二
ゲッサン連載漫画家紹介マンガ。
今回は『ハレルヤオーバードライブ!』の高田康太郎先生宅へ。
編集ワタナベさんが何考えてんだかサッパリわからない。しかし、一応、一流出版社に勤める編集者なのである。
 
★ まとめ ★
今月は普通にイイ雑誌だったので驚いた。上に書かなかったけど、『ぼくらのカプトン』もさり気なく面白かった。
もう王道バトル漫画&スポーツ漫画は諦めるから、あとはギャグマンガで強いのを一つ二つ入れて欲しいなぁと思う。
ニコニコでも大人気のするめ固めさんに8ページくらいお願いしてみてはどうだろうか。
 
おわり

ゲッサン 2010年 08月号 [雑誌]

ゲッサン 2010年 08月号 [雑誌]