『グラップラー刃牙』バックチョークスレ


【ネタ】…マンガ グラップラー刃牙シリーズ(1991-) 作者:板垣恵介
 
【説明】…グラップラー刃牙シリーズにおけるバックチョークの成功率を検証するスレッド(全部自演)
バックチョークとしてカウントするのは、作中で描かれた「頸動脈ないし気管を狙った背面からの攻撃」とする。
天蓮華など頸椎の損傷を狙った技は含まない。
またローランド・イスタスがライオンの首に手を掛けているシーンがあるが、あれは関節技へのポジショニングなのでカウントしない。同じくジャック・ハンマーが白熊の首を抱き絞めているシーンがあるが、あちらもそのまま絞め落とすというよりは首の骨の破壊と引き倒しが目的なのでカウントしない。
なお、キャラクターの回想シーンで描かれたものも一律にカウントする。
成否の判定は、バックチョークで勝負を決したものを成功(〇)、そうでないものを失敗(×)とする。
このマンガをご存じの方しかわかりようのない内容だが、「ふーん」と思って見て頂ければ幸いです。
 
【独断】…みんな大好きバックチョーク
刃牙』シリーズを見ていてふと思ったのだが、このマンガ、完全に入ったはずのバックチョークが極まらないことが多いのではないだろうか。
バックチョークのシーン自体は結構多かったと思うのだが、どうにも決まり手がバックチョークだった闘いが思い浮かばない。大体外されたり問答無用で極まらなかったりする。
勇次郎やジャックが刃牙裸絞を喰らって平然としているシーンが象徴的である。花山vsスペックでは「完全にキマった裸締めは絶対に逃げられない」とまで振っておいて、ご存じの通り、花山が握撃でスペックの裸絞を脱している。刃牙vsアライJr.は、刃牙が昏倒しているアライJr.にチョークを入れるが、なんとなんとアライJr.の親父が乱入してきてそれを阻止してしまう。
もうここまでくると作者の板垣先生はバックチョークに対して何か恨みでもあるのではないかと思ってしまう。*1
 
普通の格闘技の試合では綺麗にキマればまず間違いなく一本が取れるバックチョーク。野試合や白兵戦であればそのまま死に直結するであろう、文字通りの必殺技だ。果たして刃牙の世界でこの技はどれほどの成功率なのだろうか。
というわけで、以下検証!
なお、作中に登場した順番に沿って古いものから取り上げていきます。
 
No.01 「花田vs張」 … 〇

中国拳法の張が花田に跳び足刀を入れるが、威力が足りずそのまま花田に掴まれ脚ごと絞められて一本。
ちなみに、張は初めて紹介された時は「チャン」とルビが振られていたが、あとで名前を呼ばれた時には「ちょう」になっていた。
 
No.02 「刃牙vs斗羽」 … ×

斗羽が刃牙にスリーパーホールドを仕掛けるが、刃牙は絞められた体勢のまま背後の斗羽の顔を蹴り込み脱出。
 
No.03 「刃牙vs斗羽」 … ×

No.02の直後。蹴りを喰らった斗羽だが、即座に再び刃牙を掴まえてチキンウィングフェースロック仕掛ける。
しかし刃牙は斗羽の腕に噛みつき、斗羽が怯んだところに頭突きを入れて脱出。
 
No.04 「勇次郎vs独歩」 … ×

試合開始前に独歩が不意打ちを仕掛け、勇次郎に跳びかかりながらバックチョーク。
しかし、勇次郎は闘技場の柵を利用してジャンプ。背中を地面に叩き付ける。独歩もそれを喰らう前に技を解いた。
 
No.05 「刃牙vsナイフ使いの人」 … ×

北海道での自衛隊戦。刃牙がパラシュートでの降下直後に不意打ちを食らう。
一見完全に失神しているがそれは擬態であり、この技によって勝負が決したわけではないので失敗とする。
 
No.06 「刃牙vs倉石」 … ×

水攻めとチョークの二重攻撃。
完全に死んだかと思われたが、これもNo.5と同じく擬態*2であり、勝負が決したわけではないので失敗とする。
 
No.07 「刃牙vs倉石」 … 〇

No.06の直後に刃牙が反撃。こちらは完全に極まって刃牙の一本勝ち。
 
No.08 「ガイアvsウガンダ兵」 … 〇

なんかワイヤーっぽいもので絞めているガイア。そのまま殺したであろうから一本。
 
No.09 「刃牙vsガイア」 … ×

ガイアが鼓膜破りを使い、刃牙の意識が混濁したところでチョークをする。
しかし、刃牙が絞められたまま前にのめり、背後のガイアへ後頭部での頭突きを敢行し、脱出する。地力の差が出た。
 
No.10 「刃牙vsガイア」 … ×

蔓技とチョークの合わせ技。常識的に考えて確実に死ぬ。実際刃牙もこの技をくらって幽体離脱を経験した。
しかし、打倒勇次郎の意志により刃牙は復活。吊ってあった枝をへし折り、見事脱出に成功した。
…それにしても、さすが軍人戦というか、ガイア編は死に直結する技としてバックチョークが非常に多用された。刃牙の喉と首もポロポロになったことであろう。
ガイア本人はバキの二本指によるフロントからの頸動脈絞めで落ちた。
 
No.11 「刃牙vs勇次郎」 … ×

このシーンはみんな憶えている。完全に刃牙のチョークが入っているが勇次郎には全く通用しなかった。勇次郎は体を振るっただけで刃牙を吹き飛ばした。
 
No.12 「刃牙vsアメリカのレスラー」 … 〇

刃牙が勇次郎に敗れて、アメリカに単独修行に行ったときの一コマ。
多分名の知れた人だと思うが、このマンガ的にはただのザコ。
 
No.13 「刃牙vsディクソン」 … ×

公には世界最強の男である700戦無敗の柔術家・ディクソン。刃牙がディクソン宅を訪れた時になんの前触れもなく絞められた。
刃牙は難なくディクソンの腕を振りほどく。
 
No.14 「独歩vs天内」 … ×

追いつめられた天内が独歩に怒濤の組み技を仕掛ける。ただ、このバックチョークは完全には極まっておらず、独歩に蹴りを出させるための前振りであった。
極められるものなら極めていたであろうし、一応×としてカウントさせて頂く。
 
No.15 「渋川vs昂昇」 … ×

渋川が昂昇を手玉に取る。完全に遊ばれてしまった昂昇は自身の長髪で首を絞められる。
別に渋川もこれで極める気はなく、すぐに放す。
 
No.16 「ジャックvs柔術家」 … 〇

ガリガリ時代のジャックが柔術道場で練習していたときの様子。完全に失神している。
今更言うのも詮無きことだが、ジャックの少年時代ってどんなんだったんだろう。いつから格闘技を始めていつからあんなガリガリだったんだ…?
 
No.17 「刃牙vsジャック」 … ×

勇次郎に仕掛けた時と同じく、完全に入っているバックチョークが全然効かない。
刃牙の背中に鬼の貌が出た時のフロントネックチョークは、見事にジャックを絞め落とした。
 
No.18 「勇次郎vsアメリカ兵」 … 〇

ただ後ろから首を掴んでいるだけだが、頸動脈が絞まっていて、この後のコマでこのアメリカ兵は失神する。
そのまま勇次郎はこのアメリカ兵を銃撃の盾として使った。
 
No.19 「ドリアンvs絞首刑」 … ×

舌が飛び出しどう見ても死んでいるのだが、どっこい生きてたドリアンさん。
10分の絞首に耐えきったドリアンの勝ち。
 
No.20 「ドリアンvs克己」 … ×

帯で首を絞められる克己。正中線連撃でこの危機は脱する。
しかし、直後に尖った板を喉に突き刺されダウン。愚地親子はよく不意打ちされる。
 
No.21 「花山vsスペック」 … ×

伝説のシーン。この作品屈指の名バトル。
スペックのバックチョークは完全に入っていたが、花山は握撃でスペックの腕を潰して脱出。
作中、他のキャラクターのバックチョークの脱し方は相対的な力の差や偶然に頼ったものが多いが、花山の場合は常にこの手段が使える。両手が相手の手足を掴めるポジションにさえあれば握撃が可能なので、腕を一緒にロックしない限り花山には絞めも関節も通用しない。
 
No.22 「ドリアンvs末堂」 … ×

運転中のジェットコースター上で裸絞。まさかのシチュエーションに動揺する末堂。
しかし、足場が振られて技も解ける。
 
No.23 「柳vsドイル」 … ×

克己の帯は絞めるのによく使われる。最トー編ではバンテージ代わりに脚に巻かれたこともある。
ドイルはギミックパンチでなんとか切り抜けるが…
 
No.24 「刃牙vsアライJr.」 … ×

金的→下段のかかと蹴りを喰らって気を失ったアライJr.にとどめを刺さんとチョークに入る刃牙。これはいよいよ極まった!
…と、思いきや、直後アライ親父がまさかの乱入。刃牙を殴り飛ばして御破算になる。実質的には極まったと言えるのかも知れないが、極めた!という事実は得られなかった。
板垣先生のバックチョークへの冷遇が最も露わになったシーンである。
 
No.25 「刃牙vsカマキリ」 … ×

刃牙はがっちりと背後に組み付くが、カマキリは体勢を変えて見事にチョークを外してしまう。
 
No.26 「刃牙vsピクル」 … ×

さしものピクルもモロに入った裸絞には苦しそうにしていたが、絞める刃牙を抱えたまま走り回り、闘技場の上方からジャンプして最下部へダイブ、刃牙もろとも地面に衝突して難を逃れた。
作中、刃牙は地面に叩き付けられることが多いが、今回は、刃牙の目算で約30mの高さから受け身なしで落っこちたようである。
ちなみにガイアに時速80kmで水面に叩き付けられたこともあるが、逆算するとそれは25mくらいの高さから落下したのに等しい。
オリバにコンクリに叩き付けられたときは、「7階からの転落事故より遙かに強い衝撃」という描写がなされている。
最近は父親と一緒に高層ビルからダイブしている。
 
No.27 「ピクルvs恐竜」 … 〇

現時点で最も新しいバックチョークのシーン。まさかのvs恐竜。多分このまま極めきったであろう。
これは何サウルスなんだろうか?
 
 
…以上!
はい、というわけで早速計算してみましょう。
グラップラー刃牙シリーズで描かれた27のバックチョーク。そのうち成功したのは…7回!
成功率…なんとたったの26%! 低い!絶対に低い!
 
しかもメインキャラ相手に極まったことはほぼ皆無。ジャックのガリガリ時代が唯一の例外だが、あれもエピソードの前振りでしかないので正直なところカウントするには値しない。
つまり、このマンガにおいて、実質的にバックチョークで勝負が決することはまずないのである。*3
むしろ、バックチョークという現実に喰らったら絶望的な技を、各キャラクターがそれぞれのシチュエーションでどうくぐり抜けていくか、こちらに主眼をおいて見てみると面白いかもしれない。
 
…しかし、我ながらかなりナンセンスなエントリーだと思う。
この記事が一体誰の何の役に立つというのだろうか。
 
おわり

RDF/烈海王 強きを求めし者 (PVC塗装済み完成品)

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*1:逆に、このマンガはフロントでの絞めの成功率は高い

*2:一時的には本当に失神していたかも

*3:一応倉石戦があるが、あれも主戦級ではないしね