アーマード・コア フォーアンサー(ARMORED CORE for Answer)


【ネタ】…ゲーム アーマード・コア フォーアンサー(2008) 開発・販売:フロム・ソフトウェア
 
【説明】…フロム・ソフトウェアから発売されたロボットアクションゲーム
国家解体戦争から数十年。大気と土壌の汚染が深刻化した世界において、企業は危機的状況に陥った生活圏から脱すべく「クレイドル」と呼ばれる巨大な空中プラットホームを開発建造する。人類の過半数は高度7000m以上に設置されたクレイドルへ移住し、そこで生活することとなった。
その一方で、かつて戦場の覇権を握った人型兵器アーマード・コアネクスト」とその搭乗者「リンクス」は、一個人の能力に全てを頼る戦力であることから、その不安定さを嫌った企業によって興された組織「カラード」の管理下に置かれ、全てが地上へ残されることとなった。
かつてレイレナード社を壊滅させ、アナトリアを滅ぼした2人のリンクスによる決闘(アーマード・コア4)から数年。企業間戦争の主役は超巨大兵器「アームズフォート」に取って代わられ、かつてのリンクス達は地上における尖兵と成り果てていた。
ゲームシステム、世界設定、時系列ともに『アーマード・コア4』の直接的な続編になっている。
前作をさらにスピーディーにしたアクションが特徴。「アサルトアーマー」、「ヴァンガード・オーバード・ブースト(VOB)」などの新要素の追加、また全長数kmの巨大兵器「アームズフォート」との対決など、爽快感と迫力が一層増している。

 
【独断】…『ARMORED CORE5』2010年発売予定記念エントリーその2
…だから、どんだけこのゲーム好きなんだよ。
でも大丈夫。『フォーアンサー』は3回も定価で買っていません。2回だけです。
アーマード・コアシリーズのゲーム概要は、前回のエントリーを参照に。
 
前作『4』を純粋に強化した『フォーアンサー』。ただでさえスピーディーだったアクションが、今作ではより速く、より迫力に満ちた形で展開される。
前作での高機動型のネクストが平均して800km/hほどで動いていたのに対して、今作では同型のものが1300km/hくらいの速さで動き回れるようになっている。とにかく速い。
また、新しく追加された特殊兵器「アサルトアーマー」が、まぁえらく格好良く、かつ強力。
アサルトアーマーは、自分の機体を中心に半径100m前後にコジマ粒子爆発(プラズマ球のようなもの)を引き起こし、爆発圏内の全てを問答無用で破壊するというもの。その輝きが鮮やかな上に、使用時にカメラが引くというニクイ演出が付いている。効果音も一々大袈裟でたまらない。
超高速で飛び回るネクストが一気に接敵して、エメラルドの輝きを放ち爆発! 炸裂する光の中からクイックブーストで飛び出し高速離脱! …もう、これは辛抱堪らない格好良さである。
アサルトアーマーを対人戦で直撃させたときは誰しもアヘ顔になってしまうだろう。つまり上手いプレイヤーはずっとアヘ顔でこのゲームをプレイしていることになる。
 
ミッションでプレイヤーの前に立ちはだかるのは、全長数百m〜数kmにもなる超巨大兵器群「アームズフォート」。
アームズフォートは、ネクストACに対抗するために、企業が物量を以て造った切り札だ。とにかくでかい。
戦艦のような形をしたものもあれば、戦車のような形をしたものもある。基地がそのものが動いているようなタイプもあり、その形状・戦法は様々なバリエーションを見せる。
プレイヤーは全高10mほどのネクストで、その数千倍の質量を誇るアームズフォートに真っ向から戦いを挑んでいくことになる。
こういったシチュエーションはこれまでありそうでなかった。実に燃える展開だ。

 
…私としては、もうこの時点で満点のゲームである。
本作『アーマード・コア フォーアンサー』は、ロボットアクションゲームの一つの極みに行き着いたとすら思う。
嵐のように降り注ぐ弾幕。それを稲妻のように避ける高機動ネクスト。鮮やかな粒子が迸り全てを飲み込むアサルトアーマー。相対速度3000km/hで交錯するブレードの斬り合い。超巨大兵器に立ち向かっていくプレイヤーネクストの勇姿。
男のロマンの塊である。しかも機体構成はプレイヤーが全て自分で決められるときている。
自分の感覚が世の中全てに通用すると思い込むのは非常に危険だが、「日本のロボット好きがやりたかったゲームって、正に“コレ”じゃないの?」と思わされる。
操作こそ難解だが、神経がフル稼働するようなスピード感と、ニュータイプの如き万能感をここまでリアルに味わえるゲームが他にあるだろうか? いや、ない。…多分。

 
…と、ここまで書いておいてなんだが、このゲーム、世間的な評判はなかなか微妙なところであった。
日本一のゲーム雑誌「ファミ通」様のクロスレビューでは、Xbox360版が9点、7点、7点、7点の、合計30点。ぎりっぎりのシルバー殿堂入りだった。(ファミ通のレビューは、レビュアー一人当たり10点満点で、9点は「優」、8点は「良」、7点は「可」、という具合の評価)
PS3版に至っては、Xbox360版よりもロード時間が長く、グラフィック処理が粗かったり、5.1chサラウンドに対応していなかったりしたせいもあって、8点、7点、7点、7点の、合計29点で、シルバー殿堂すら逃している。
本作に誰をも圧倒させられるパワーがなかったのかもしれないが、レビュアー4人とも「難しい」「敷居が高い」という旨のコメントを書いており、取っつきの面で割を食ってしまっている感は否めなかった。(というかあんだけ「難しい」ばっか書いてあると、レビュアーがちゃんと攻略したのかもあやしいが)
 
では、実際にプレイしたユーザーからの評価は良かったのかと言うと、これまた微妙で、各所投稿レビューサイトの平均点を見てみると、概ねファミ通クロスレビューと同様の数字が並んでいる。100点満点で70〜80点といったところ。
ただ、よくよく見てみると、レビュアーによって付けている点数にかなりの開きがある。基本操作が難しいので、まともにプレイできたかできなかったかでソフトそのものの印象が大きく違ってしまっているのだ。
きちんとクリアした人からは割合高評価を得ているのだが、逆に、操作に慣れなかった人からはかなり酷評されている。

 
私はアーマード・コアを第一作目からやっているので、どうしてもこのシリーズの醍醐味の方ばかりに目を向けてしまうが、新規プレイヤーからすれば「なんか話題になってるロボットアクションゲーム」でしかないわけだ。
買ってみたら、むっちゃ操作が難しいわ、容姿のわかるキャラクターが一人もいないわ、ストーリーも説明不足だわ、オンラインは鬼の巣窟になっているわ、と…まぁ拒絶されているような印象を受けかねないわな。「はいはい、このゲーム、一見さんはお断りなのね」と。
 
…しかし、そういったぶっきらぼうな部分も全部引っくるめて、やはり本作はロボットアクションゲームの一つの頂点であると、私は思う。
そもそもこんなロマン派のゲームが万人向けのはずもない。基本的に我が道を行くしかない作品だ。
別に、私は一ファンとして「ずっとニッチでいい」とも「解るやつはハイセンスだ」とも「新参は来るな」とも思っていない。ただ、本作は、作品の醍醐味ありきで、そこに惚れた人が買っていくタイプのゲームだと思うのだ。
全てを自分で行い、全てを自分の頭で解き明かす。
操作を簡単にするというのは、プログラムする側がプレイヤーの挙動に制限を設けるということでもある。また、ドラマのつくりを親切にするというのは、想像の余地をなくすということでもある。
操作の面でも物語の面でも、その補完がプレイヤーにぽいっと任されているからこそ、このゲームは良いのである。

 
…と、まぁ、万人向けではないと言っておいてなんだが、ロボット好きなら、是非一度は手に染めてほしい(なぜ悪事のような表現を…)ゲームでもある。
ロボットを自分で格好良く操作するということにおいては、突き詰めて考えられた作品であることは間違いないからだ。
スーパーソニックでアサルトアーマーが成功したらアヘ顔どころじゃ済みませんぜ。
もしお好みに合わなかったら…ここではなく、アマゾンかどっかにレビュー書いてうさを晴らして下さい。
 
おわり

 
【追記】…実績解除のコーナー
1000G到達難易度…★★★★★
常人にはまずコンプリート不可能。
それというのもオンライン実績が用意されていて、その内容がクレイジーだからだ。
フルコンプするためにはオンラインで30位内のランカーになって、一万機撃破と一万勝を果たさねばならないのである。
しかもこのゲームでオンライン接続しているのは上級者ばかり。たまーにオフをクリアした中級者が様子見でオンに入ってきてくれることもあるが、瞬殺されてもう二度と来なくなってしまうことも多い。
腕の良いプレイヤーが順調にこなしても、実時間にして最低1000時間は掛かるだろう。
リアル友人と談合して、八百長しまくるという最悪の手段もなくはないが…
 
実績はともかくとして、もうちょっとオンには工夫とバリエーションが欲しいところだ。
私がプレイしていた時期がたまたまそうだっただけかも知れないが、オンライン自体があまり盛況とはいえず、わりと限られたメンバーと顔を合わせることも多かった。
対戦そのものは面白かったし、バカレギュレーションでのバトルも楽しかったのだが…
 
オフは例によって全部のミッションで評価「S」を取得すればOK。
数自体はそれほどないので順調にいけばあまり時間は掛からないが、一部、非常に苦戦を強いられるミッションもある。
オフ限定(実績610)では★★★☆☆というくらい。
 
おしまい