TBSラジオ2010春改編


【ネタ】…ラジオ TBSラジオ
 
【説明】…TBSラジオの2010年04月の番組改編に関する雑記

 
【独断】…雨上がりだから虹(2時)のコーナーだったんだ…
水曜JUNK『雨上がり決死隊べしゃりブリンッ!』(2002.04 - 2010.03)が最終回を迎える前に、なんとかこのエントリーを書けて良かった。
今回はネタなし。純粋に、終わるのが惜しいラジオ番組について勝手に語っていきたい。

 
とにもかくにも『べしゃりブリンッ!』だ。
お笑い芸人が曜日替わりでパーソナリティを務めるTBSラジオ深夜枠「JUNK」。純然たるバラエティとしてラジオ番組群である。
ラジオ番組に対する褒め言葉として、「テレビでは出来ない放送」というフレーズがよく使われる。安易な表現だが、「JUNK」はどの曜日、どのパーソナリティもそれを体現していて、非常に面白い。
例えば、テレビ仕事やイベントでの反省会そのものが番組になることもあるし、他の著名人に対するひどいネタ発言もできるし、パーソナリティの“私”の意見をドワーっと言う事もできるわけである。
番組の進行として、ある程度のルールはあれど、それほどカッチリ枠が決まっている風もなく、担当している芸人さんがわりと好き勝手できている空気がある。
水曜JUNK『雨上がり決死隊べしゃりブリンッ!』は、それが最も顕著に表れている番組で、私はむちゃくちゃ好きだった。
 
メインパーソナリティの雨上がり決死隊を中心に、作家、スタッフ、ゲスト…と、ヤロー数人が集まってワイワイワイワイやっている様は、自分たちの秘密基地で下ネタを話している中学生のようであり、一仕事終えて居酒屋で飲んでいるオッサンたちのようであり、なんとも言えない良い空気があった。
互いのテレビ出演を見て「お前、あんときイキっとった(粋がっていた)やろw」とかツッコミ合ったり、嫁さんの悪口を言ったり、投稿コーナーを介して好き勝手なことを叫んだり、まぁ〜ひどかった。そしてそれが最高だった。
 
雨上がり・蛍原さんが本領を発揮したらどんなに面白いか、これはラジオを聴いていた人にしか解るまい。(聴いていた人にも刺さっていなかったかもしれない…)
蛍原さんがやっていた番組コーナーというのは、基本的にザ・ワールドである。まさしく、ザ・ワールド。蛍原さんだけの世界。
動物と話してみたり、2時の時報が鳴ったら奇声を上げたり、好き勝手歌い出したり、脈絡もなくいい事を言おうとしたり、そんなのばっか。収拾を付ける気が全くない。相方の宮迫さんもただ呆れるだけ。
それなのに爆裂に面白い。誰も真似できないし、しようとも思わない。ノリだけの妄言である。でも面白い。
 
じゃあ、宮迫さんは大人しいのかと言ったらそんなことは全くなく、番組内では、酷すぎる下ネタとファンタジーな下ネタしか話さない。
そもそも番組ジングルが
「あっあっあぁぁぁあぁぁっ! あっあっあぁぁぁあぁぁっ! あぁぁぁあぁぁっ! あぁぁぁあぁぁっ! ペニスッ!!!!」
という宮迫さんの叫びである。
このジングルを作っただけでも個人的にはギャラクシー賞に相当する功績だと思う。
 
今現在、テレビCMでいい感じにイキっている宮迫さん。それをツッコむ場がもうなくなってしまうのかと思うと、とても寂しい。
全てを解った葉書職人たちのネタも素晴らしすぎるくらい素晴らしく、企画・投稿・読み手によるネタの化学反応は、ある種の奇跡を起こしていたと言っても過言ではない。
JUNK陣の中で一番、聴いていて声を出して笑ってしまうラジオ番組だった。本当に惜しまれる。

 
木曜JUNKの『アンタッチャブルのシカゴマンゴ』(2005.04 - 2010.04)も終了。
長寿番組になりかけたあたりで、アンタッチャブル・柴田さんが謎の休養をしたままでの、残念な終わりである。
あそこまで、「若いリスナーに向けてやっています!」という感じでやっているのはJUNKの中でもシカマンだけだった。「うちのリスナーは本当に面白い!」と、番組中、柴田さんが何度も言っていた。
裏が『ナインティナインのオールナイトニッポン』だったが、最終的にはタメを張れるくらいに奮闘していた。

 
金曜JUNK『加藤浩次の吠え魂』(2007.04 - 2010.04)も終わる。
極楽とんぼ時代から数えれば、ブランクの期間も入れて、9年半の長寿番組だ。
当然、一人になってからの番組の雰囲気は、コンビ時代とはまた違うものなんだが、ボソボソっと喋る所帯話がなんとも面白かった。ネタになる嫁さんっていいよなー。
あと無茶苦茶なこと言っているようで、やっぱ加藤さんは良識がある。
後半はほとんど芸人の避難所みたいになっていたが、それもまた良かった。

 
JUNK以外で言えば、帯番組『BATTLE TALK RADIO アクセス』(1998.10 -2010.04)が終了。
正直、私はこの番組が嫌いだった。
社会問題などをクローズアップして、そのお題に関するトークを、コメンテーターや電話出演のリスナー間で行うという番組だったんだが、進行が上手くいっていないときは本当にヒドイ有様で(それも含めての番組なんだが)、聴きかじっては他の番組に周波数を変える…ということも少なくなかった。
電話出演するリスナーは、当然、そのお題の専門家でもなんでもない。ただの素人である。もっと言えば、メディアを通じて喋ることなんかに慣れているはずもない。「こう思う」という漠然とした意見を言った後は、具体的にツッコミを入れられると大半がしどろもどろになってしまう。
ナビゲーター(進行役)の女性は代替わりで色々な方が担当されていたのだが、読み間違えや話の聞き忘れならともかく、電話出演者に対して誘導尋問まがいのことをする人もいたりして、「なんかイヤらしい番組だなぁ」と思っていた。
 
しかし、よくよく聴いてみると、あれこれ真面目くさって考えてみるのも結構面白く、特に私のような無責任という意味でのノンポリ野郎は、「あなたは○○に関してどう思いますか?」という問いに対して、全く何も答えられないことにも気付かされた。
Twitterなんてまさにそうだが、ネット上で諸問題に関して、一言二言で鋭く斬る…なんてのは誰にでもできるのである。観念的にそれらしい文句を言えばあったま良さそうには見える。…が、その後に専門家に「…というと?」とツッコまれると非常に困った事になってしまう。
その問題に対して、具体的な解決策を提示できるのか。提示できたとして、それが合理的であるものなのか。実現性はあるのか。どこにどの程度のしわ寄せが来るのか。それが「数字」として見えていなくとも、何か文句を言う以上、「感覚的」にそこまで解っていないといけないだろう。
…なんてことを考えるようになった。
だって、仮に自分が電話で出演したら、ちょっとツッコミ入れられただけで黙っちまうもの。
 
結局、番組をちゃんと聴きだしたのは2009年の後半になってからだけど、有意義な番組だったと思います。
単純に、面白かったしね。

 
2ちゃんでのうわさ話を聴く限り、ラジオ番組の始まりと終わりには様々な事情が交錯しているようだが…ともあれ番組そのものは、放送期間の間、グアァッと輝き続けるわけである。
ラジオ番組は凄くナマモノチックだ。
終わるのが惜しい番組があるというのは、そのナマモノの鮮度が良かったときに運良く出会したということでもある。
…というわけで、まぁ、もう、終わっちまう以上は、盛大に祭るしかない! そして新番組を生暖かく迎えよう!
 
新編成 大期待 したいがアンヌパオ おー
 
おわり