ゲッサン 2010年1月号


【ネタ】…雑誌 小学館 ゲッサン 2010年1月号
 
【説明】…小学館が発行する日本の月刊少年漫画雑誌
2009年12月10日発売。創刊第8号。ターゲットは中高生以上を中心として幅広い年齢層としている。
キャッチコピーは「漫画力絶対主義」。また「男の子が自立するために絶対必要なふたつのキーワード」としてアイデンティティー「愛と勇気」を掲げている。
 
【独断】…素晴らしきかな懸賞
ゲッサンのアンケートはがきを「出す」「出す」と言って、結局全然出していない。
いや、書こうと思って、アンケートはがきを見てみたのだが、面白かった作品を3つに絞らなきゃならないという、ウイグル獄長もビックリの重労働を課せられ、あれやこれや悩んでいる内に一ヶ月、二ヶ月と時が経ってしまうのだ。
 
思えば、生まれてこの方、投書的なものを一切書いた事がなかった。『キン肉マン』の超人募集も、『ロックマン』のボスキャラ募集も、「電撃PCエンジン」の裏技コーナーも、ず〜っとROMっていた。ファンレターなんて以ての外だ。何を書いて良いのかサッパリ解らない。
 
…過去に一度だけ、懸賞のはがきは出した事がある。
「小学○年生」という例の学年誌だ。発行していたのは、奇しくもゲッサンと同じ小学館。私がそのとき応募したのは「小学四年生」だった。1992年、リアル小4の頃の話である。
 
当時は、スーパーファミコンが発売されてから2年弱ほど経っていて、各家庭にスーファミがかなり普及していた頃合いである。子供雑誌の懸賞には、当たり前のようにスーファミソフトがラインナップされていた。
そのときの懸賞にあったスーファミソフトは2種類、『グラディウスⅢ』と『ロードモナーク』。当たり枠は各三名ずつ。
すでに発売から大分日が経っていたとはいえ、やはり「グラディウス」の名前はでかい。日本中の小学4年生が「小学四年生」を読んでいると思っていた私は、『グラディウスⅢ』の当選枠を勝ち取るためにはグリフィス並に死屍累々の道を歩まなければならないだろうと思い、ここはあえて『ロードモナーク』に応募してみた。
ロードモナーク』は簡単に言えばリアルタイム型国取りゲームで、ハッキリ言って子供向きの内容ではない。しかも『信長の野望』や『三国志』のような派手なグラフィックもなければバックグラウンドもない。ゲームとしては名作だが、かなり淡々としたゲーマー向けのゲームである。ジャケットデザインもPC-98臭がプンプンする。…というか、なんで学年誌の懸賞になんてなっていたのか未だにわからない。
こんな物に応募してくる小学生は、とにかくなんでもいいから欲しいという輩か、末期の真性ゲーマーか、私みたいな天の邪鬼ゲーマーか、この内のどれかであろう。いずれにしろクソマイノリティどもだ。『グラディウスⅢ』の倍率に比べたら冗談抜きで数千倍くらいの開きがあると思う。
これなら当たる確率はなくもないだろうと、試しに送ってみたわけだ。(本当は『グラディウスⅢ』がめちゃくちゃ欲しかった)
 
 
で、当たった。
その後、9歳男子が自室にこもって、他国への生殺し侵略を繰り返したり、素敵な王国建設(マップエディット)に精を出したりしましたとさ。数百時間も。
めでたしめでたし。
 
人格形成の大事な時期に『ロードモナーク』なんて送りつけてきた小学館に対する恨みを、大人になってからゲッサンネガティブキャンペーンで晴らしていく本ブログ。
今回も気になった作品を個別に取り上げていきましょう。
あらすじ等の具体的な作品紹介は省くので、よろしければ本誌を実際に読んで頂きたいです。はい。
 

信長協奏曲石井あゆみ
戦国ファンタジーマンガ。
普段巻末掲載なのだが、今回は巻頭カラー。極端な移動を行う作品。正直巻頭向きではないと思うのだが…。
戦国版『サラリーマン金太郎』とばかりに、突飛な行動が評価され、偉い人たちに認められていく信長。今回は従者20人で関所を越えて上洛。時の将軍、足利義輝に会う。
歴史の深いところ・狭いところを突く作品ではないので、歴史好きの人からすると読み応えはイマイチかも知れない。…が、私みたいにむっちむちに無知だと見ていて結構面白い。
この雰囲気を残したまま絵が上達してくれたら嬉しい。
 

『QあんどA』あだち充
幽霊共存型青春ラブコメディマンガ。
最近ようやくわかってきた。スローペースなマンガは、話の縦筋よりも現状のシチュエーションそのものをじっくりと愉しむべきなのだ…多分。実際、単行本で見てみるとかなりイイ雰囲気なのかも知れない。
ことある毎に、思うがままにヒロインのパンツを描くあだち先生。一人のHENTAIのあり方として最高にステキだと思う。
 

『アサギロ 〜浅葱狼〜』…ヒラマツ・ミノル
沖田総司マンガ。
地味に井上源三郎(後の新撰組六番隊組長)初登場。
竹刀剣術の実戦性に迷いを抱いた山南さんは、その答えを求めて試衛館に道場破りを挑む。大先生とゴリラ(勝太)不在の中、惣次郎はそれをどう迎え撃つのか!
ストーリーものとしてゲッサンの中で一番ストレートで、常に続きが楽しみな作品。
Wikipediaによると、山南さんを迎え撃ったのはゴリラ(近藤勇)らしいが、果たしてどうなるのだろうか…。
 

アオイホノオ島本和彦
漫画家志望者マンガ。
今回は東宝特撮の話。
1980年代初頭でのコンテンツ保存の難しさも解説される。竹熊健太郎先生みたいなライブラリーを持つオタクって、当時は相当尊敬されていたんだろうと思われる。もっとも当時は「オタク」という言葉はまだ生まれていないが。
私たちくらいの世代(1980年代初頭生まれ)になると、「オタク」といえばほぼ完全に「A&G」…アニメとゲーム、あとはマンガのファンくらいに限定されるが、昔のオタクは特撮も必ずセットで好きだった。もっと言えば、映像作品全般が好きだった。
現代の「A&G」の作り手側にいる若年オタクにとって、これって実は結構なハンデなのではないかと思う。
 

とある飛空士への追憶…原作:犬村小六 作画:小川麻衣子
御令嬢空輸マンガ。
シャルルとファナを乗せたサンタ・クルスが、ついに敵に発見される。予想を超える大勢力で襲いかかる天ツ神空軍に、武装のないサンタ・クルスは過酷な戦いを強いられる。
…ついに空戦! なのだが、今一つのところで迫力がない。ズームアップのコマだと飛行機・飛空挺の描き込みのなさが目立つし、広角のコマだと飛行機が完全にオモチャになってしまう。総じて言って、機械愛が薄い。コマ割りには迫力があるのでこれは惜しい。
別に細かいところを気にしなければ大丈夫…と言いたいのだが、同じ誌上で、『リンドバーグ』が数倍の描き込みで空戦をやっているのは一体どういうイヤミなんだ。作風の違いがあるとはいえ、これは…。
 

ここが噂のエル・パラシオあおやぎ孝夫
萌え萌えハーレム女子プロレスマンガ。
この勢いだと、忠輔(仮)はエル・パラシオ全員の秘部を見る事になるのではないだろうか。
商店街が活き活きとしていて良い意味で昭和的。街もファンの姿も毎回丁寧に描いてあって、総じて雰囲気が良い。
2ちゃんのゲッサンスレでは、なぜか常にスルーされている作品。
 

リンドバーグアントンシク
大空恐竜マンガ。
こちらも空戦開始。多角的な描き方をするのでやや見づらいが、迫力は十二分。ここぞという時の人物の魅せ方もたまりません。
普通に目玉の一つです。
 

マコトの王者 〜REAL DEAL CHAMPION〜』福井あしび
人格入れ替わりボクサーズ・ロードマンガ。
いや、やっぱり面白い。ボクサーとボクサーの人格が入れ替わるという突飛な話で、初めはどうなることかと思っていたけど、エピソードの一つ一つに作者の良識がにじみ出ていて、好感が持てる。
人物の絵がもうちょっとリアル気味で丁寧だったら、本当に良い作品なんだけどな。
 

『いつかおまえとジルバを』横山裕二
HENTAI猫マンガ。
実は創刊3号目から連載しているのだが、今回初めて取り上げさせて頂く。人間の女性が好きな猫の「ジルバ」が主人公の一話完結式ギャグマンガ
「フェチズムの話をやりたかったけど、人間の主人公でそれをやると少年誌的に色々マズイので、主人公は猫にした」と作者が語るように、内容は極めて変質的。猫が人間の女性の風呂を覗こうとしたり、口紅付きの吸い殻を拾って興奮したり、エロ本を守るために化け猫になったりする。
読んでいて「やはりHENTAIの描くマンガはいいな」と思わされる。程良く濃度を薄めたHENTAI話がとても心地良い。ジルバのフェチの着眼点も非常に素晴らしいと思う。
こんな人生もいいよなーと思える一品。
 
★ まとめ ★
もっと少年誌的な爆発力のある王道作品が欲(略)
 
とりあえず、アンケートはがきは年賀状の一つだと思って、今月こそは出す!
出さなかったら…えー…死にます。アニマが地獄の底からやって来て私の陰茎を食いちぎります。それくらいの覚悟を決めて出す。
死にたくないから、「好きな作品3つ」はもう今決めてしまおう。『エル・パラシオ』! 『アサギロ』! 『ジルバ』! 決定!
 
今、アンケートはかぎをちゃんと見てみたのだが、どうもこれって懸賞の応募も兼ねているらしい。
商品は…っと…
…すげえ。
ハイビジョンテレビ、PS3WiiXbox360エリート、DSiLL、PSP3000、FF13戦国無双3…豪華すぎる。こりゃあ…雑誌潰れるんじゃねえか?
 
つまり、皆さん、いいですか? 今ゲッサンを買うと…なんと、ハイビジョンテレビが貰える(可能性がある)んですよ!
PS3…素晴らしいゲーム機ですね? しかしお高くてなかなか買えない。そんな貴方、ゲッサンを買うと…なんと、お年玉としてPS3が貰えちゃう(可能性がある)んですよ!
これはもうゲッサンを買うしかない! 定価500円! ワンコイン!
…安い! 安い!! 安い!!!
だから買え!! 買ってくれ!!
 
おわり 

ゲッサン 2010年 01月号 [雑誌]

ゲッサン 2010年 01月号 [雑誌]

 
【追記】…懸賞
…今回、ロードモナーク的な狙いどころは、「DSiLL」だろうか?
あの尋常ならざるでかさ、どう考えても正気の沙汰ではない。(真面目な話、老眼の方にはいいと思う。DSは普通に読み書きするソフトが多いわけだし。あと、あれだけでかい画面だとエロゲーにも向いている)
少なくとも今回の懸賞での人気は最低レベルだろうと思われる。ここは狙い撃ってみるか…?
しかし、ソフトも持っていないのに、あんなノートPCみたいなのが送りつけられても困るっちゃ困るだろうな。
 
おしまい
ニンテンドーDSi LL ダークブラウン【メーカー生産終了】

ニンテンドーDSi LL ダークブラウン【メーカー生産終了】