BAYONETTA - ベヨネッタ


【出典】…ゲーム PS3 Xbox360 BAYONETTA - ベヨネッタ(販売:SEGA 開発:プラチナゲームズ 2009発売予定)
 
【説明】…2009年にSEGAから発売予定の3Dアクションゲーム
プレイヤーは、両手両足に銃を装着した妖艶な魔女を操作し、敵である天使の軍勢を倒していく。
巨大な魔物や天使、映画のクライマックスのようなド派手なアクションがセールスポイント。魔女である主人公が、魔力を膨大に消費する場面では服が脱げることから、制作ディレクターの神谷英樹氏は、「裏テーマは“エロス”」と公言している。

 
【独断】…大期待
このブログ、二次元ネタを主題にしている割に、書き手がゲーム誌もアニメ誌も漫画誌も読まないもんで、常に流行から2、3歩後れた話題しか出せていない。おまけに、ニコニコ動画のランキングすら完全にシカトしている有様。なんというか、オタクの中でも浮き世離れが甚だしいのである。
というわけで、たまには発売前のゲーム作品について、先行して話題にしてみたいと思う。いやぁ、今日の私は尖っている。まさに、先行者といった感じだわな。
 
ご紹介するのは、プラチナゲームズ開発の3Dアクションゲーム『ベヨネッタ』だ。
ニコニコ動画を漂っている際、たまたま本作のムービーを見つけたんだが…いや、もう、完全にやられてしまった。エロい、グロい、カッコイイ。お馬鹿さんを釣り上げるための三要素が、みっちりと詰め込まれている。
PS3Xbox360の2機種に対応しているが、内容的には完全にXbox360向きであると勝手に思っている。私もXbox360ユーザーだから、当然、この手の派手で痛快でエロスなゲームは大好きだ。
そもそも日本人でXbox360を買うような人は、私みたいなお馬鹿さんか、兵器が大好きな人か、『アイドルなんとか』とかいうソフトの腐れたファンか、この3種類しかいない。総じて言って、ロクな人間がいない。汗と火薬と精液を混ぜて、錬金術でねるねるしたものがXbox360なのである。FPSの廃人プレイや、アイマスMADの素材集めなどで荒みきった心を、『あつまれ!ピニャータ』(2007)で潤して、再び戦場に向かう…。それがXbox360ユーザーなのである。…って、そんなイメージだから日本で今一つ振るわないんだよな。ユーザーも変に閉鎖的にならん方がいいね。

 
肝心の『ベヨネッタ』に話を移したいが、何分、現在開発中だ。公開されている情報がかなり少ない。ただ、完成したときのデキが“本物”であろうということは断言できる。
何せ、開発を仕切っているのが、あの神谷英樹さんだ。『デビルメイクライ』(2001)や『ビューティフルジョー』(2003)、『大神』(2006)などを作ったあの御方である。「アクションゲームを進化させてきた人」と言っても過言ではない。
神谷さんが作るソフトは、どれも伊達の塊だ。
思いついてしまった格好いい“画”を、ゲームとしてガチで再現していく。そのゲームの世界観が舞台としてガッシリと作られてあり、主人公はその舞台の上で美しくド派手に舞い踊る。アクションゲームとしての華美と爽快感を、いつも突き詰めるだけ突き詰めてある。
今回の『ベヨネッタ』なんかは、設定的に見ればハッキリ言って“色物”である。両手両足に銃を装備した年増の露出狂メガネ女が、群がる天使をガンガン撃ち殺していくお話だ。しかも魔法を使うと服が脱げるというアホ演出付き。どう考えても、その全てが悪ふざけである。
…が、本気を出した色物が如何に美しく、如何に心惹き付けるか、それを見せてくれるだけでも『ベヨネッタ』には価値がある。むしろ、プラチナゲームズがこういった作風で全力を挙げてくれることは、一ゲーマーとして本当に有り難いことだと思う。
 
 
公開映像を見ると、逆立ちした主人公が足で銃を撃っていたりする…。いや、文章で書くとアホみたいなんだが、これが実際見てみるとカッコイイのである。
本作は、人間が四肢に付けた銃をフルに使用するため、体術がそのままガンアクションになっている。ガンアクションにおいてネックになりがちな躍動感を、力業でモノにしているのだ。跳び回りながら体を大きく使って銃を撃つというのは、これまでありそうで意外となかった動きだ。
コンビネーションとして使用する魔法も、「ギロチン台」や「鉄の処女」の召喚だったりと、随所に渡って悪ノリ全開である。“一発”の大魔法も当然ド迫力。
プレイヤーが自分の操作するキャラクターに対して、「こいつスゲーな」と思ったら、そのアクションゲームは勝ちである。そういう意味で、『ベヨネッタ』は既に勝ちの匂いがプンプンする。
 
懸念があるとするなら、「悪趣味な暴力描写」と「年増メガネの主人公」がどの程度日本で受け入れられるか、という問題だ。
…ハゲのおっさんがバケモノ共を血祭りに上げていく『ゴッド・オブ・ウォー』(2005)というアクションゲームがあった。このゲーム、神レベルの凄まじい完成度で、北米ではこの上ない評価を得ているのだが、日本での人気は今一つだったのである。
苦み走った顔のハゲオヤジが主人公のゲームなんて、日本じゃまぁなかなかあり得ないわな。おまけに、敵の倒し方がやたらと豪快で残酷。お国柄の違いで、日本人にはあまり受け入れられなかった。もちろん、ゲームそのもののデキは神なので、コアなゲーマーからのウケは良かったのだが…。
多分、『ベヨネッタ』でも、これと同じようなことが起きるんじゃないかと思う。
神谷作品は意外と親切設定なので、アクションが苦手な人でも楽しめる内容に仕上がるとは思う。だが、今回は趣味の段階ではじかれてしまうような気もする。そうなったら勿体ない…。
 
 
ネットでは、すでに「ババア」「ビッチ」と大評判の『ベヨネッタ』(そもそも、20代以上はみんな「年増」扱いの二次元オタクがオカシイのだが)。
百聞は一見にしかず。という事で、是非一度公式ページのムービーを御覧頂きたいと思う。
エンディングまで、惚れるなよ。