天下を獲りそうだったヒロインたち!


【出典】…二次元
 
【説明】…二次元ファンの間で、また、ときにはその枠を超えて、高知名度・高人気を誇った二次元ヒロインたちをさす
今回のエントリーでは、「人気はあったが、その人気が一部の層に限定される」、「あまりに身近すぎて“ヒロイン”として捉えられていない」といった人物たちを取り上げていきたいと思う。
選考基準は完全にT-260Gの独断。なので、1970年代以前の古い作品に関してはほとんど知らない。
 
【独断】…独断です(順番てきとう)

☆ 白木葉子 …「鋼のツンデレ」  出演作:マンガ『あしたのジョー』(原作:高森朝雄 画:ちばてつや 1967-1973)
そもそも、葉子はどういう役回りで登場したのか解りにくいキャラだった。パトロン、マネージャー、縁故者、見聞役、といった話の繋ぎ手としてはもの凄く便利なキャラではあったが、ヒロインというにはジョーとの付き合い方に色気がなさすぎたのである。
しかし、個人的な執念でジョーにストーキングを繰り返したりと、物語中盤(力石死亡)以降は、明らかにジョーに対してなんらかの強い感情を抱いていたことは間違いない(それも時間によって徐々に気持ちが変化していったと思われる)。
最後の最後でデレに転んだときは、思わず「おせえよ!」とツッコミたくなってしまうが、それが昭和のツンデレというものなのである。昨今のツンデレキャラは、下手をしたら1話でデレに転んでしまう。今、改めて葉子を見習って欲しいものだ。
 

☆ ホシノ・ルリ …「電子の妖精」  出演作:アニメ『機動戦艦ナデシコ』(作:テレビ東京読売広告社XEBEC 1996-1997)
放送時期的に「ポスト・エヴァ」的な言われ方をしたが、実際の方向性は全く違うものだったナデシコ。テレ東火曜18:30枠、『ポケットモンスター』の前番組で、ナデシコが終わってポケモンが始まったときは、そりゃあガッカリしたものである。
当時、ルリの人気は凄まじく、メインヒロインであったミスマル・ユリカを圧倒する勢いで(ユリカも大人気ではあった)、ナデシコ関連の二次創作の類はほとんどルリ一辺倒になるほどだった。結果、テレビ放送の続編に当たる劇場版では主役を任されている。
時代を席巻していたナデシコだったが、元々オタク向けに特化した内容のため、客層はわりと限られている。
 

☆ 源静香 …「アジアのセックスシンボル」  出演作:マンガ『ドラえもん』(作:藤子・F・不二雄 1974-1996)
そもそも風呂に入りすぎなのである。しずかちゃんは1日3回は必ず入浴するようだが、風呂場でのリラックスぶりからして、1回あたりの入浴時間も相当長いと思われる。仮に1回40分だとすると、1日におおよそ2時間も風呂場にいることとなる。学校の授業中や、深夜帯以外の時間にしずかちゃんに接触を持つと、高確率で入浴シーンに遭遇するのはある意味仕方がないと言える。
声優がかがずゆみさんになってから一度だけアニメ放送を見たが、非常に可愛らしかった(性的な意味で)。
 

☆ 草薙素子 …「ドンキーコング」  出演作:マンガ『攻殻機動隊』(作:士郎正宗 1989-2008)
私は、押井攻殻(映画)→士郎攻殻(原作マンガ)→神山攻殻(TV)という順番で見たんだが、どれも作中の雰囲気、素子の性格もかなり違う。おそらく、素子が自分の性をどう捉えているかも出演作品によって違うと思うのだが、共通しているのは、ヒーローがそのまま女になったような役回りをしているということである。そしてそれがこの上なくハマっている。
テレビ版ではかなり人間味もあるし、母性のようなものを垣間見せることもあるが、個人的には彼女をエロい目で見るのは不可能である。日本でも屈指の人気ヒロインであるはずだが、やはり孤高のイメージが強い。みんなの憧れのメスゴリラだ。
 

☆ 御崎恭子 …「ザ・声優バブル」  出演作:ゲーム『アイドル雀士スーチーパイ』(作:ジャレコ 1993)
「一部でカリスマ的人気の」という枕詞がこの上なく似合ってしまう二次元アイドル、御崎恭子。
1990年代は、各方面で声優のアイドル化が積極的に行われるようになり、家庭用ゲーム機がCD-ROM対応になった(人の声が入出力できるようになった)のと併せて、「売れっ子声優を看板にしてゲームを売る」という手法がそこかしこで採られることとなった。
スーチーパイシリーズはその先駆け&成功例として名を馳せたわけである。…が、まさかゲームソフトの中に声優陣のインタビュー&プロモーション映像まで付いてくるとは思っていなかった。恭子役のかないみかさんが女神の如き扱いをされていた憶えがある。
シリーズ作品は2007年末にも出ているようで、2009年現在もまだまだこのシリーズは現役と言えるようだ。
 

☆ イフリータ …「一天多界に敵なし」  出演作:アニメ『神秘の世界エルハザード』(作:AIC 1995-1996)
AICアニメはテレビシリーズとOVAで設定が大きく異なるモノが多数あるが、ここで取り上げているのはOVA版である。
OVAであるが故に、既に客層がもの凄く限られているのだが、アニメファンの間で「最高の二次元ヒロイン」として挙げられる事が多いのが、このイフリータである。シリーズ自体が全7話と極短なため、語られる事も少ないが、潜在的な人気は根強い。
一夫多妻の二次元オタクたちに「一人を選ぶとしたら彼女」と、迷わず言わせてしまうその力、これは見て確認して頂くしかない。
 

☆ 峰不二子 …「なんなのお前」  出演作:マンガ『ルパン三世』(作:モンキーパンチ 1967-)
ほんと、この人っていったい何なんだろうか?
ルパンや次元、五ェ門なんかが秩序型の異常犯罪者だとすると、不二子は完全に無秩序型の異常犯罪者なのである。拝金主義の結果としてわりかし人を殺しているし、当然、ルパンたちを殺しかけた事も何度もある。異常なまでの金への執着、無闇に強力なコネクション、魔女の如き人心掌握術、もはやミステリアスでは片づけられない深い闇が不二子にはある。
ただ、爆裂魅力的だから、全ては許される。刹那主義の求道者として考えれば、不二子はやっぱり「カッコイイ」のだ。
 

☆ フグ田サザエ …「フグ田海王」  出演作:アニメ『サザエさん』(原作:長谷川町子 1969-)
シニカルな原作サザエさんではなく、一見平和なアニメのサザエさんである。アニメ界随一の視聴率女だ。
…とりあえず挙げてはみたものの書く事がない。…カツオさんはいい男だ。タラオはもう少しカツオさんを見習え。
 

☆ ベルダンディー …「ダンディズム!」  出演作:マンガ『ああっ女神さまっ』(作:藤島康介 1988-)
前回の「天下を獲ったヒロインたち!」のメンツを見ると、この人も天下人の一人でいいような気もするが、なんというか、ドカン!と自分の時代を作ったと言うより、独自の路線でずっと勢力を維持しているようなイメージがあるので、こちらに書かせて頂いた次第である。三国志で言うと、華佗とか左慈のように半ば仙人みたいな扱い、と言えば解って頂けるだろうか。
女神さまっは、昨年(2008年)、とうとう連載20周年を突破した。連載開始時大学生だった主人公の森里螢一、当時螢一に感情移入していた大学生の読者たちも、今ではもう四十である。小学生の頃から愛読していた私も26になってしまった。
昔ながらのファンも当然沢山居るのだろうが、一つの雑誌でずーっと連載している以上、必然的に読者の新陳代謝も常に行われているはずなのである。…20年もの間…。つまり、その時代その時代の二次元ファンの若者たちが、みんな大なり小なりベルダンディーの洗礼を受けていっているわけなのだ。そう考えると本当に凄まじいヒロインである。
人と生きる時を別にする「女神」だが、連載期間が延びるにつれ、それをリアルに体現していくベルダンディー。アニメ版の声優を担当されている井上喜久子さんも「永遠の17歳」なので、このまま30年でも40年でも続いてくれればと思う。
ちなみに、井上喜久子さんは、つい先日(2009年02月10日)、生誕17歳と10000日を迎えられたようです。おめでとうございます!
 
【追記】…Windows Me(OSたん)  出演作:ネット『とらぶる・ういんどうず』(作:としあき 2003-)

画像掲示板「ふたば☆ちゃんねる」発祥のOS擬人化企画。『とらぶる・ういんどうず』はMeを主役とした、架空の作品。
モナー」や「ギコ猫」といった、超メジャーキャラを除けば、完全ネット発信のキャラクターとしては実はトップクラスの知名度と人気を誇る「擬人化OSシリーズ」。その中で「Me」は主人公的な位置づけになっている(そもそも、擬人化の発端が、「Windows Meがバグだらけ」→「Meはバカ」→「だったらいっそバカキャラに擬人化した方が救いがある」というものだったから)。
匿名掲示板での投稿が元だが、当然、各種OSシリーズのデザイン、キャラクター設定にはそれぞれに作者がいる。仮に作者が特定されていないキャラでも、下手にどこぞで商業化をすると「のまネコ」のような哀しい事になるので注意が必要。実際、OSたんでもそういうことはチラホラあった。
さすがにサブカルの中でのブームであったため、天下を獲るには至らなかったが、ブームの渦中にあったふたば二次元裏板住人「としあき」たちには、未だに強く愛され続けている。
かくいう私も、完全にぶっ壊れたPCを廃棄できずにいた時期がある。当然、搭載OSはWindows Me。
初めて自分で買って自分で設定したPCだったので、いくらフリーズしまくっても「パソコンってこういうものなのかな」と思っていたのだが、今思うと…。最終的には、シャットダウンの方法が「電源を引っこ抜く」で固定してしまった。時代とともにPC自体の性能も息切れしてきたので、押し入れに眠らせることになった。
結局、実家を追い出されるに当たってPCも処分することとなったが、本当に断腸の思いであった。実際のMeと創作のMeは完全に別物だし、捨てたPCに何かが宿っていたかというとそれはレトロエロゲのデータくらいのものなのだが、いざ処分するとなると本当に切なくなったものである。
昨今Meからネギキャラを受け継いだ初音ミクだが、時代が移り変わって、アンインストールするとなった段、メーカーサポートが終了されるとなった折、やはり長年のユーザーは大なり小なり切なくなることだろう。それが人情ってもんです。
願わくば「としあき」たちみんなが、永遠にMeのことを好きでいて欲しいと思う。
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【追々記】…画像
例によってテキトーに画像検索したモノを無断転載しているわけだが、キャラ名で検索すると、そのキャラの人形や、コスプレをしている人なんかがトップにきたりすることが多くて驚いた。
公式絵は公開されているモノがそんなにないから、他所の人気サイトが当該キャラを取り扱った方が優先されるのもわかるっちゃわかる。…が、それにしたってオタク色が強すぎる。
元よりネット文化がそういうものなのか、はたまた日本自体が今そうなってんのか、いやはや…。