智弁和歌山vs常葉菊川


【出典】…スポーツ テレビ 高校野球全国大会 智弁和歌山vs常葉学園菊川
 
【説明】…2008年8月16日に行われた甲子園準々決勝、智弁和歌山常葉学園菊川の試合をさす
智弁和歌山に先制され、4回まで無得点の常葉学園菊川だったが、2点を追う5回、暴投で1点を返し、酒井の2点適時打で逆転。6回は前田の3点本塁打など7安打、打者15人の攻撃で10点を奪った。5回途中から登板の戸狩は本来の球威を欠きながら、好救援で流れを呼び込んだ。
智弁和歌山は投手陣が打ち込まれ、打線も終盤に追い上げたが、及ばなかった。

 
【独断】…熱い
先にスコアから。

智弁 0 1 0 0 1 0 0 4 4 10
常菊 0 0 0 0 3 10 0 0 × 13

スポーツニュースでも軒並み「乱打戦」というように書かれているし、実際、スコアを見てのとおり粗い試合なんだが、高校野球の荒れた試合はまぁ面白い。「面白い」と言うのが失礼なくらい緊張感がある。それが面白い。
昨日今日野球を見始めた私が、どうこういうのもアレなんだが、プロ野球の乱打戦は「派手でいいな」くらいにしか感慨がなかったわけである。見る目が肥えた人からしたら、むしろ「締まらない試合だ」というように感じるのかもわからない。どう転ぶか分からない面白さはあるが、勝ち星が転んだ方がラッキーだったなという印象しかなかったわけだ。
ところが高校野球の場合、その一つの勝ち星が転がるかどうかで全てが決着してしまうので、乱打戦になった場合、もう緊張の波がザッバンザッバン凄いのなんの。
序盤は智弁有利に進んでいたが、中盤、常葉菊川が逆転した上にドッカーンと追加点。さすがに智弁もうダメかと思いきや、8回で猛反撃。さらに9回でも2点本塁打を含む4得点をあっという間に奪ってみせる。あと3点にまで迫って無死一塁。常葉菊川の投手の球威が落ちてるのは誰の目にも明らか。無傷でアウト3つ取るのはかなり厳しい。え?ひょっとしたら智弁勝つのか?…投げた!やはり打たれた!これは抜ける!と思われた打球を守備が超反応でキャッチ!ダブルプレー! なんとか最後の一人を抑えきって常葉菊川が勝利。という流れである。
その一つ一つのピンチやチャンスに球場全体が揺れるわけで、応援している高校生たちも途中からもう何がなんだか分からなくなって、9回にはどちらのチームの応援団も涙を流しているのである。
いやー、面白かった。高校野球って凄いな。
この試合に限らず、高校野球は、連打率(と言うのか?)が高いような気がする。(←痴豚も言ってた)
プロと違って、「それなりに誤魔化す投球」ができない分、打ち込まれたらなかなか止まらないのかも知れない。しかも代えの投手だって豊富にはいない。一番力のあるやつが先発していた場合、次に来るのはそれよりちょい落ちるやつだったりするわけで、ノってきている相手打線を抑えるのは大変なんだろう。
出場選手全員、高校生の中ではむっちゃくちゃ野球上手いんだろうけど、みんながみんなメンタルや技術が完成しているわけじゃないからな。やっちゃいけないところで結構ミスとか出たりするし。…ドラマチックになるように出来ていますわ。
 
なんのボケもなく「面白かった」「面白かった」と書いてしまったが、本当に野球ちょっと好きになりそうだわな。これは。
…と思って、そのあと北京五輪の野球、日本代表vs韓国代表見たら…まぁつまんないことつまんないこと。いや、日本が勝ってりゃ面白かったのかも?

韓国メディアも韓国の勝利を相次いで報じた。韓国日報(電子版)は『今日は日本野球屈辱の日』の見出しで、韓国国旗を広げて喜ぶ韓国選手を写真付きで掲載。

野郎…。
 
ただ、やはり高校野球のあとにプロ野球見ると、やっぱ上手い!(当たり前) あと、体が出来てる!(当たり前)
願わくば、このままプロ野球の方も好きになっていきたいもんだ。
今回、本当に素の感想しか書いてないな…。
 
【追記】…プロ野球
勿論、至極真面目に競技としてのプロ野球を好きになるのもいいんだが、私が抱いている「プロ野球」のイメージの中には、『がんばれ!!タブチくん!!』的な選手のテキトーな雰囲気だとか、テレビの「珍プレー好プレー」みたいに客のいない球場で酔っぱらいが寝ころんでたりだとか、そういう「いなたい」もんがどっかりと存在しているのである。そして、私はそういうのが結構好きなのだ。
伊集院光さんの「昔の日ハム話」を聞いていると、そこら辺の雰囲気が“味”として確かにあり、その中で少年伊集院が真面目に野球観戦している姿を想像すると、それがまた「いなたい」感じで、いいなぁと思うのである。
多分、野球関係者がここ20年くらいイメージ向上を頑張って頑張って、今の日本野球界があると思うのだが(ふと思ったが「球界」なんて大仰な言い方するの野球だけだな)、反面、そういう“味”ってのは、やはり薄まっている気がする。
張本さんがバットをぶん回して、ヤジ飛ばした客に「テメエ降りてこいコノヤロー!」と恫喝している姿も、また面白いもんだと思うのだが。
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