FNS地球特捜隊ダイバスター


【出典】…テレビ フジテレビ FNS地球特捜隊ダイバスター(2005-)
 
【説明】…アニメと特撮を融合させて諸問題を解明することを目的とした深夜番組
2025年に宇宙から来たる「知的生命体パピルス」からの質問への対応に備えて組織されたFNS地球特捜隊ダイバスターが、身近な問題をネタ(課題)として、管理者である博士が出動命令を行い、管下スタッフが実際に現場へ出向いたり、電話取材を行って解明するという内容。
身近の些細な疑問の解明を試みはするものの、おしなべて詳細な調査・検証等を行わずに安易な結論を導き出し、その内容を真剣な調査結果として報告している点がツッコミ所・笑い所となっており、深夜番組らしいヌルくも心地良い雰囲気を醸しだしている。まれに隊員が、ずさんな調査や安易な分析・結論付けに対して突っ込む場面もみられるが、全て博士のパンチによる一喝で退けられる。

 
【独断】…ザ・深夜番組
ダイバスターという番組を見かけたが、エスカレーターの溝にうどん生地を入れてうどんを作るという、食べ物を粗末にした内容があった。しかも、「このあとスタッフが美味しくいただきました」などという白々しい嘘のテロップまで入れるとは、非常にけしからん」
…去年たまたま『週刊フジテレビ批評』を見ていたら。こんな↑ようなご意見が読まれていた。実際、「食った」というテロップは嘘だそうで、アナウンサーの方が深々と頭を下げていた。
ダイバスターには、その他にも、「内容が下品だ」などの意見を多数頂いております。今後番組製作におきまして、深く反省し、配慮して参ります」
 
…番組内容を端的に表したエピソードだと思う。つまり、今回紹介する『FNS地球特捜隊ダイバスター』はそんな番組なのである。
しかし、このうどんを実際食いかねない怖さがあるのもダイバスターだ。とにかく思いついてしまった事を何でもやってみるというのがこの番組のコンセプトである。
幸い、この番組にはADという名の作業機器が数人居るので、個人レベルの手間暇で済む実験ならば、実質ノーコストで行える。
これまでやってきた実験を一つ一つ挙げていくとキリがないのだが、いくつかさわりだけ紹介したい。
・ バリウムイカ墨パスタを一緒に食べると翌日どうなる問題
・ 一輪車は2つ使って普通の自転車みたいにする
・ 二人乗り自転車の後ろのサドルに一人で乗る調査
・ パイプ椅子でジュースが飲めるのか調査
・ のりしおのポテトチップスから針で青のりを取るのに何時間かかるか問題
・ 犯人の似顔絵を描いている人に「これワシやないか!」と言わせる調査
・ セクシーボールペンの女の人を逆さまにしないで裸に出来るのか調査
・ デカイ上履き
  
…等々、字面だけではもはや何の実験なのか分からないものすらある(上記のタイトルは公式HPからのコピペ)。ただ、ひたすらに深夜番組らしい深夜番組といった雰囲気は伝わってくるのではないだろうか。
やっていること自体は同局で放送していた『トリビアの泉 〜素晴らしきムダ知識〜』(2002-2006)内の「トリビアの種」のコーナーと基本的に同じである。日常の素朴かつナンセンスな疑問を、スタッフが真剣に実験し検証してみるというものだ。
ただ「トリビアの種」と違うのは、番組予算がかなり少ないことと、その実験を見たときに出る感想が「へぇ〜」「凄い!」ではなく、「お前らバカじゃないのか」の一言に尽きるということである。
一応毎回番組プレゼントが用意されているのだが、その全てが「実験で使った小道具に「博士」役の銀河万丈さんがサインを入れた物」である。ルービックキューブのチャンピオンが大阪在住なので交通費が出せず、仕方なく5位の人を呼んだりと、かなり安普請な感は否めない。
実際問題、スポンサーが付いていない期間もしばしばあり、付き次第極力媚びは売るようにしているのだが、果たして功を奏しているのか、今一つ微妙なところである。
銀河万丈さんの私事に関しても色々うかがえるので(若手の声優とギクシャクしている等)、ファンの方は是非チェックすべきだろう。他にもなぜか「THE ALFEE」の高見沢俊彦がゲストで来たり(博士の後輩役)、一時、歌手の槇原敬之が準レギュラーだったり、わけのわからない間口の広さを見せてくれる。
特に見るつもりも無いんだけど見かけちゃうとチャンネルを変えられない、というのは模範的な深夜番組であると思う。番組がいつ終わってもおかしくないので、未見の方は早めにチェックされたし。