課長王子

【出典】…アニメ　AIC　課長王子（1997）
　
【説明】…AIC制作のスーパーSFロックアニメ
舞台は現代日本。一見何事もなく平穏な日常が続いているようだが、時を同じくして、宇宙空間では宇宙人同士の正義と悪の激しい戦いが繰り広げられていた。
元ロックギタリストのしがないサラリーマン、田中王児は、ある日、不意にこの宇宙戦争において重要な存在になってしまう。
自身がギターを弾くことによって、なぜか宇宙空間にあるオーバーテクノロジーの巨大砲台が稼働し、悪のエイリアン達を掃討していくのである。
この能力に目を付けた良性異星人のエージェント、レイラは、あの手この手で王児にギターを弾かせようと試みるのだが…。

　
【独断】…素直にオススメです
「説明」の項は大体いつもウィキペディアの記事を無断で切り貼りしているのだが、テーマによっては詳細な記事がほとんど書かれていないこともある。そういう場合は、私が適当に分かり易かろうという説明を書いている。小説やアニメの場合はあらすじなんかを書いたりするわけだ。
…で、上の「説明」の項を見て、果たしてこの物語のあらすじを理解して頂けたであろうか？　書いた私は、その自信が全くない。
いや、でも、本当に極力分かり易く書いたつもりだ。というか、まんまこういうお話なのである。
冴えないリーマン（王児）が美女（レイラ）に連れられて無人のステージに立つ。そこで渡されたギターを弾くと、宇宙空間にある巨大な砲台からグワァァァっとビームが発射されて、同じく宇宙空間に居る敵性宇宙人の軍勢がそのビームになぎ払われていくのである。
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…もっかい言うとだな、リーマンがギターを弾くとビームが出る、というお話だ。
物語の根幹の設定からして意味不明なわけだが、そこはあくまで背景なのであまり深く考えてはいけない。要は、そんなよく分からない状況に巻き込まれた一人の男がどういう心境になってどういう行動に出るか、というのがこの作品の見所なのだ。
妻一人子一人を養う、元パンクロッカーのリーマンが、若かりし頃の熱狂を振り返り、年甲斐を無くしたり、家族の価値を再確認したりするのが、面白く、切なく、最高にカッコイイのである。
　
　
1クールという短い期間の中で、非常に綺麗にまとまっている作品だ。アニメファン以外の方でも見られる内容だと思う。
特にオッサンに見て欲しいなぁ。二次元作品に理解を示そうとして『エヴァンゲリオン』や『カウボーイビバップ』の話題を出すくらいだったら、「アニメはよく知らないけど『課長王子』は面白かった」と言ってくれた方が100倍好感が持てる。
　
企画・原案：林宏樹、キャラクターデザイン：中沢一登というのは、やはり『神秘の世界エルハザード』（OVA版）を思い浮かべてしまう。音響監督は『こどものおもちゃ』や『おじゃる丸』、『十兵衛ちゃん』などを担当した田中一也。
スタッフ云々言うのは好きじゃないが、素晴らしい布陣だわな。
　
…まぁ、それはいいとして、公式ホームページにある「レイラを脱がせろキャンペーン」ってなんなんだ？

宇宙を救うために忙しい田中王児はどうしても本来の仕事が手薄になってしまう。
そこで我々は少しでも彼の役に立つため「課長』と名の付く名刺を集めることにした。
目標数は10000枚！
この行動にレイラも身体をはって協力してくれることに。なんと課長名刺が100枚集まる度にレイラのヌードを隠す100枚の名刺が1枚づつ除かれていく。10000枚集まった暁には…？　ただし期限は9月24日（T-260G※恐らく1999年）まで。急げ！！
ＨＰを観ているあなたにも是非ご協力していただきたいのです。あなたの周りにいる課長から名刺を集め、レイラを脱がそ…いや、王児の仕事を助けよう！
課長、担当課長、課長補佐などなど“課長”と名のつく名刺ならなんでもOK！ あなたがもっている課長の名刺を今すぐ下記までご送付ください！！

非常に面白い企画だと思う。
まさか世の課長さんも、自分の名刺がこんなアホな企画の下へ送付されていたとは思うまい。
課長さん本人が送っている場合もありえるが、果たしてその会社は大丈夫なんだろうか…。何やってんだ管理職、という話である。
　
レイラが裸になったかどうかは御自分の目で確認して頂くとして、これと連動してこんな企画もやっていた。

なんと名刺を下さった方の中から抽選で5名の方に『課長王子』制作プロデューサー・井出女史とお見合できる権をプレゼント！
この企画は名刺が10名集まり次第スタートします。さぁ、名刺一枚で魅惑の伴侶をGETしよう！！

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やっぱり
パイオニアは
バカだ
な。

課長王子 TV-BOX [DVD]