ネズミ(鼠)


【出典】…動物

【説明】…ネズミ目(齧歯目)ネズミ上科に属する哺乳動物の総称
ハツカネズミ、ドブネズミなど、1,000種以上が含まれる一大グループを形成している。
ネズミのほとんどが夜行性で、よく人間が寝ている間に人間の食料などを食べたりするので、寝盗みが転じてネズミという名がついたといわれる。また、ネズミは齧歯類に特徴的な一生伸び続ける門歯をもつため、常に何か硬いものをかじって前歯をすり減らす習性がある。
繁殖力が旺盛であり、世界中のほとんどあらゆる場所に生息している。ネズミ上科のほとんどの種が、丸い耳、とがった鼻先、長い尻尾といった、よく似た外観上の特徴をもち、外観から種を見分けることは難しい。このため、頭骨や歯によって識別がなされている。
ハツカネズミなどのネズミは一度の出産で6〜8匹生むことができ、わずか3〜4週間程度で性成熟し子供が産めるようになる。

【独断】…みんな大好き
ハッキリ言って害獣である。農作物を食べ、人家を荒らし、伝染病まで持ってくる。しかし、言い換えれば、愛玩動物と食用動物を除いて人間の生活に最も密着している動物、とも言える。
そのせいなのかなんなのか、ネズミを主人公にした創作物というのは、洋の東西問わず非常に多い。リアルでは食事と繁殖のことしか考えていない動物なのに(羨ましい)、二次元世界では知恵と勇気を備えたご立派なキャラクターであることが多い。
まず、超代表的なのが「ミッキーマウス」だろう。世界で最も有名な二次元キャラクターからしてネズミだったりする。
アハッ!(←甲高い声)
他にも『トムとジェリー』の「ジェリー」、『ガンバの冒険』の「ガンバ」、『トッポ・ジージョ』の「トッポ・ジージョ」、『ぐりとぐら』の「ぐり」と「ぐら」、最近のモノでは『レミーのおいしいレストラン』の「レミー」、モグラ目になってしまうがSEGAの青くて速いハリネズミソニック」、多分電気ネズミ科『ポケットモンスター』の「ピカチュウ」、『チンプイ』の「チンプイ」、『とっとこハム太郎』の「ハム太郎」、……等々等々、世界で日本で有名なキャラクターが多数いる。
児童文学や昔話にはキーキャラクターとしてのネズミも非常に多く、その手の連中まで一々挙げていくとキリがない。

なんでこんなにもネズミって愛されているのだろうか。
いや、改めて言うが基本的には害獣なのだ。確かに食物連鎖においていなくてはならない存在だし、人間も動物実験なんかで十二分にお世話になってはいる。が、日常生活においては、どちらかというと居ては困るというか、全く居ない方が良い生き物である。ちゃんと人工飼育していないのであれば存在そのものが不衛生極まりない。

…これって思うのだが、私の「ゴキブリ擬人化」に近い発想なんじゃないだろうか。
もう、だって、そこに居ること自体は仕方ないのである。特に、近代化される以前は駆除の方法も非常に限られているから、むしろ消極的には共存に近い形であったろうと思うのだ。となると、出会す度に一々ストレスを感じていては、精神衛生的にもよろしくない。ある程度の愛着を持ってネズミと接するのが正解だと言える。
そこで、ネズミは、直接的な擬人化とはいかないまでも、デフォルメされてキャラクター化されていったわけである。どうせ遭うのだったら「カワイイ」と思った方が健全でお得だ。実際、見ようによっては可愛く見えないこともない。ゴキブリと違って救いようのない容姿でもないし。
…それにしたってやっぱり愛されすぎか。使役動物である犬や馬なんかよりもある意味“優遇”されている。
雪舟なんて無意識に涙でネズミ描いたりするし、何か人間の遺伝子に働きかけるものでもあるのだろうか。不思議な生き物である。