WORLD DOWNTOWN(ワールド・ダウンタウン)


【出典】…テレビ フジテレビ系列 WORLD DOWNTOWN(2004.4-2004.9)

【説明】…フジテレビ系列で毎週火曜24:35〜24:58(JST)に放送されていたバラエティ番組
米国などのニュース番組に似せたセットで、「世界の様々なニュース」を「各界の著名人」を交えて紹介する番組。MC・コメンテーターの外国人3人の発言は全て同時通訳風に、声優によってリアルタイムで日本語に吹き替えられている。
「外国のニュース番組にコメンテーターとしてダウンタウン浜田雅功松本人志が出演している」という設定のため、出演しているダウンタウンは、日本における芸風・地位をこの番組内では全く無視され、MCや外国人コメンテーターからは単なる「日本の芸人」として無茶な扱いを受ける。

【独断】…下品
昔からバラエティ番組を積極的に見ることが無かったので、ダウンタウンが本領発揮したらどれほど面白いのかあまり知らない。そんな私が知る限り、ダウンタウン出演番組の中で最も面白かったのが、この『WORLD DOWNTOWN』である。ダウンタウンのお笑い芸人としての能力がほとんど発揮されることが無いにも関わらず、異様に面白い番組だったのだ。
他のダウンタウン出演番組として『HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP』はわりと見ていたのだが、そこだけで判断すると、ダウンタウンは他のタレントと絡むときは圧倒的に攻めの姿勢であるっぽい。相手のイメージが多少ぶっ壊れようとお構いなしで、その場の笑いのためにひたすらゲストをいじくり倒す。
しかしこの『WORLD DOWNTOWN』において、ダウンタウンはレギュラーなのにも関わらず、常にアウェーのような境遇なのだ。むしろ、MC・コメンテーターの外国人3人組がダウンタウンを玩ぶという、かなりあり得ない設定になっている。ハマタが何か言おうとしても「うるさい!」と言って話を切ってしまったり、マツモトが何かコメントしても無視したりと、その扱いはかなりヒドイ。MCから不意に「何かジョークを言ってみてくれ」と無茶振りされる松本人志が見られるのはきっとこの番組だけである。しかも、言ったら言ったでメチャクチャ馬鹿にされる始末。
番組で取り上げる「世界の様々なニュース」も、基本的に東南アジア(フィリピンとタイ)の話しか出てこない。その話題も金玉マッサージで性豪になるだとか、頑張れば獲れそうなギネス記録に挑戦する(そして必ず失敗する)だとか、かなり悪質な素人ドッキリ(たまにマジギレされる)だとか、本当にしょーもないネタばかりで構成されている。
結局、番組セットや海外ロケなどに予想以上の金が掛かってしまい、わずか半年足らずでこの番組は終了となる。
深夜、家に帰ってきて、この番組を見ると、なんか色んなことがどうでもよくなる感じがしたもんだ。「エキサイティングな虚脱感」とでも言うのだろうか。「なんだ、世界(東南アジア)って案外テキトーにできてるんだな」という間違った安心感を与えてくれる。
番組全体に漂うデフォルメされた品の無さが何とも言えない。DVDが出ていないのが惜しまれる。

【追記】…ヒトシ マツモト
なぜかこの番組内で、松本さんはゲイとして扱われていた。ウィキペディアにMCジルの台詞が載っていたのでいくつか紹介したい。
・「モーニング娘。の中で誰が好きと聞かれたら『つんく♂』と答えればいいんだよ!!」
・「みんな気をつけろ!マツモトが尻の穴を狙ってるぞ〜!逃げろ〜!!」
・「それよりマツモトはどんな金玉が好きなんだい?」
・「マツモトは局アナのマッキーと歌手のマッキー、どっちの金メダルがほしいんだい?」
・「こちとら大阪弁より、男と駅弁じゃい! と、いきまいているのがこの男、ヒトシ マツモト!」
…要するに、こんなような番組である。